私の記事でもよく引用するので一度テキストにしておこうと思いました。
投稿された時期
このPVが公開されたのは2022年7月11日です。スメール実装より前、夏のイベントの直前に公開されました。
3.0 | 2022/08/24 | 「黎明を告げる千の薔薇」 | 第一幕 「煙霧のベールと暗き森を抜けて」 第二幕「黎明を告げる千の薔薇」 |
2.8 | 2022/07/13 | 「常夏!幻夜?奇想曲!」 | |
2.7 | 2022/05/31 | 「虞淵に隠されし夢魘」 | 間章・第二幕「険路怪跡」 |
2.6 | 2022/03/30 | 「そよ風、紫苑の庭を偲ぶ」 | 第四幕「淵底に響くレクイエム」 |
ver2.6と2.7ではだいぶ時期が空いていますが、これは新型コロナウイルスの影響でアップデートが延期されたからでした1。
執行官のビジュアルを出したので界隈は盛り上がりました。このPVはスメールの伏線にもなっていました。
PVの内容
チェスの盤面 | |
「賢者2」はすべてを知っているつもりであろうが、我らこそ愚行の背後にある道義を知る者 | |
戦局に捨て駒はない。なぜなら、この対局の終着点はチェックメイトではないからだ。 | |
チェスの駒には風と岩の神の心が混ざっています。
「淑女」の名前はロザリン・クルーズチカ・ローエファルタ。彼女が「栄光を傷つけた」といわれているのはおそらく女皇の許可なく「邪眼」を製造したことが原因です。「邪眼」は女皇から直接贈られるもので、その関係を象徴する大切なものです。
稲妻の神の心は旅人を救うために八重神子が散兵に渡しました。散兵はこの後、行方をくらまします。タルタリヤは稲妻まで来て、その行方を追っていました(イベント「謎境一揆」)。
コレイの夢? | |
今日の博士、なんだか若く見えますね。 | |
知っているだろう、その手のお世辞は私に通用しない。 | |
じゃあ、全盛期の「断片」はどこへ? | |
それは、冒瀆に関する実験のなかさ。 | |
コレイ、森をパトロールするよ。 | |
分かりました、ティナリ師匠。いまのは一体…。 |
このPVの「淑女」の葬式の時期については謎です。私はオルモス港で出会った「博士」がこの動画に出てくる断片ではないかと考えていました。任務中の執行官が途中でスネージナヤに帰らなければならない理由など、女皇から直接呼び出されたくらいしか考えられないからです。そんな用事があったとすれば国葬でしょう。
しかし、この出来事の翌日が、ジュニャーナガルバの日、つまり草神救出作戦決行の日だったのでこの「博士」がスネージナヤまでたどり着けたとは到底思えません。おそらく国葬はタルタリヤが稲妻に来た後に行われたと考えられます(前だとすると隊長が博士に稲妻の神の心について聞いているのがおかしくなります)。つまり、「淑女」の死→タルタリヤによる稲妻の捜索→「博士」による散兵の発見→国葬の流れだと考えられます。
「博士」は後に魔神任務3章3幕で「迷夢と虚幻と欺瞞」で登場しました。
補足説明
燃える世界樹
燃える世界樹については後に「スメールPV3」(2022/08/11)で再登場しています。
博士の「断片」について
魔神任務3章5幕「虚空の鼓動、熾盛の劫火」で彼の「断片」に関する情報が明かされました。
たとえ同じ個体であっても、年齢によって認識は変わってきます。例えば知識があればより深く物事を分析できるようになりますが、一方でそうした知識が先入観を生んで自由な思考を阻害することもあります。
「博士」は世界を観察するために、異なる年齢における自分を独立の個体として残しました。それが「断片」です。これには雷電影が作った「人形」である散兵を分析することによって得られた知見が生かされています。この人形の技術はカーンルイアからもたらされたものでした4。
博士がどのようにして視点を保存したかについては全く記述がないのですが、おそらく缶詰知識と関係があると考えられます。賢者たちが散兵のバックアップを取っていたように、博士もおそらくその技術を用いて自らの視点を保存していたものと考えられます。
「博士」がどれくらいの数の「断片」をつくっていたのかは不明ですが「断片」を消すシーンに出てきたセリフ数を考えると七つの断片は作っていたと考えられます。
① Such an abusurd decision.You must be injest!
バカげた決断を。ふざけてるのか!
②How could I be so shortsighted, then.
愚劣極まりない選択だ
③ For someone who can even betray himserf, whatever.
自分さえも裏切るか
④ Lets hope that you are worthy of such a choice.
選択に見合うといいがな
⑤ Wait not like this!
待て、待つんだ
⑥ This will not be the end of it. I shall seek revenge!
これでおわりだと思うなよ。必ずや復讐を
⑦ You will regret this!
絶対に後悔するよ!
仮にこのナヒーダと交渉した最も利己的な個体が少女が言う「全盛期の断片」であったとするとPVにいた博士は消えてしまっているかもしれないのですが…。少女はいつもより若く見えると言っていたため、この個体はおそらく「断片」であると考えられます。
私の予想ですが「断片ではない博士」(本体)もどこかにいるはずです。年をとっているのかわかりませんが今後どこかで出てくる可能性があります。
他の「断片」の登場については私は懐疑的です。なぜなら人形(器)はともかく「視点」が用意できないからです。膨大な時間と労力がかかると言ってますし、ここで新しい断片を作って出してくるとはやはり考えづらいと思います。
ロザリンと「召使」(ver4.6)
「召使」:ロザリンは見知らぬ地で果てていった。キミたちのように共感性に欠け、言い訳ばかりで国に身をひそめるお偉方には想像もつかないだろう。ならばさっさと口を閉じろ。子供たちが泣いてしまう。
召使はちょっと怒っているようなセリフです。この理由はver4.6で召使の実装で明らかになりました。淑女は召使の孤児院を時々訪れていたそうです。
私が最初に知り合った執行官は、彼女とピエロ(道化)だった。彼女が初めて壁炉の家を訪れたとき、高慢極まりない彼女に、子供たちが懐くはずもなかった。しかしその後、彼女は度々プレゼントを持ってくるようになり、「私を好きになってくれない子にはプレゼントをあげないわ」と平然と言い放ったんだ。プレゼントがほしい子供たちは、愛嬌をふりまいて彼女の好意を買う術を覚え…彼女もまんざらでもなさそうだった。きっと、子供たちに囲まれているのが嫌いではなかったんだろう。もしかすると、心の中に孤独を抱えていたからかもしれない…彼女の訃報については…心から残念に思う。死んだ恋人と再会できていることを願うばかりだ。(「淑女」について)
ショートアニメ「燼中歌」5(2024/04/17)に「召使」の称号を授かったときの場面が描かれています。ここに「淑女」がいます。
マイペースな「少女」と機械に夢中な「傀儡」よりロザリンの方が接しやすかったのかもしれません。
(おわり)
- https://genshin.hoyoverse.com/ja/news/detail/104706 ↩︎
- カーンルイアには「賢者」フロプタチュールという人がいました。今のところまだ名前以外に詳しいことは分かっていません(魔神任務4章6幕)。 ↩︎
- https://youtu.be/-i1Ta5gAscU?si=-msXfdAib8EchVCX ↩︎
- 「人形」の技術は元を辿ればカーンルイアから生まれたものだ。雷神の造物である彼はその特殊さがより際立っていた。「博士」はこの分野において大層な興味を持っており、彼をモデルに数十年も絶えず研究を重ねることでようやく、「断片」を制作する礎となる技術を手に入れた。(放浪者・キャラクターストーリー4) ↩︎
- https://youtu.be/Hie1ZtyqOys?si=rJFQVAAOO5EWTpAF ↩︎
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