今回は「秘宝の行方」(4.3)に出てきたウルマンというキャラクターの正体と「古鉄銭」の起源について考えてきたいと思います。宝盗団について掘り下げる珍しい記事です。
意外と重要なイベント?
魔神任務1章4幕、世界任務「悪党ども」などのネタバレがあるので注意してください
追記(黄色で表示しています)
24/01/28 「鉄銭」に関して追記
24/02/03 李丁に関して追記
「秘宝の行方」について
そう遠くない昔のこと、ウルマンは「宝探し仙霊」と一緒にお宝を探していた。しかし、ある日「宝探し仙霊」が突然反応しなくなってしまった。
その「宝探し仙霊」は今、あなたのことが気になっているようだ。もしかすると、一緒にお宝を探しに行けるかもしれない…
今まで4回行われています。「宝探し仙霊を引き寄せる体質」であるウルマンは仙霊を頼りに宝探しをするのですが途中で仙霊がいうことを聞かなくなってしまいます。そこに現れた旅人が旅人がウルマンの代わりに仙霊を連れてお宝を探すという内容です。
ウルマンには古鉄銭(鉄銭)を渡して景品と交換します。
フォンテーヌでは仙霊が水中に向かおうとしていたので代わりに旅人が仙霊を用いて探してあげていました。
1.2 | モンド、璃月 | https://www.hoyolab.com/article/129586 |
2.0 | 稲妻 | https://www.hoyolab.com/article/635035 |
3.0 | スメール | https://www.hoyolab.com/article/7558419 |
4.3 | フォンテーヌ | https://www.hoyolab.com/article/23982298 |
璃月と稲妻では鉄銭というものをさがしていたのですが、スメールからより価値のある「古鉄銭」を探すようになりました。デザインは両方同じです。
交換品には小さな仙霊があります。
※私はスメールのときに金と緑で悩んでたら交換を忘れてしまったので一つ少ない
ウルマンには強欲な「仲間」がいて情報とコネを得るために仕方なく付き合いをしているといっています。そして「コネ」があれば古鉄銭を使っていいものをたくさん手に入れることができるとしています。
ウルマンはこのビジネスパートナーが宝盗団であるということについては否定しています。
ウルマンについて
ウルマンの服装
服装見るとただの宝盗団です。
このタイプの衣装は珍しく、モンドの「怪鳥」、フォンテーヌの「大宝盗家」、「狡猾バブルオレンジ」などが挙げられます。
色々状況証拠があるのですが宝盗団のマークが入ったスカーフが決定的です。ベルトも宝盗団のものです。
宝盗団はどこかしらに宝盗団のマークがあります。
とりあえず、ウルマンは宝盗団の人間であるだろうということが言えます。
宝盗団の上限関係?
モンドの「怪鳥」はアンバーの伝説任務に出てくる宝盗団の頭です。彼も同じ格好をしています。
そして、「大宝盗家」ですがこれは魔神任務1章4幕に出てきます。北の「怪鳥」と南の「長姉」という二人の頭が手を組んでフォンテーヌから招いた人でした。
彼はアビスのアジトに侵入するのですが、そこで命を落としてしまいます。その彼も同じ格好をしていました。
(フォンテーヌの「大宝盗家」。ただしウルマンはポーチはつけてません)
そしてもう一人が「悪党ども」に出てくる「狡猾バブルオレンジ」です。彼はなんか情けない感じでしたが「秩序のフルーツ団」という構成員が数十人いる宝盗団の幹部でしたから意外と位が高いです。
構成員はそれぞれググプラム、ヴァルベリー、バブルオレンジ、ザイトゥン桃のようにフルーツの名前と対応した髪の色をしています。「残酷ドドリアン」は一人だけドドリアンだからツッコまれていました。
ちなみにドドリアンは花びらを料理するようで〇の部分は食べないようです。
これら3人から判断するとおそらく宝盗団の中でも地位が高い人物がこれを着てるのではないかと思います。
(追記)
魔神任務1章1幕に普通の宝盗団がいました。
つまり、ウルマンは宝盗団かつそれなりに地位のある人物ではないだろうかという話です。
宝盗団も実は奥が深い?
せっかくなので図鑑に載っていないタイプの宝盗団を少し紹介します。例えばフード被った女性などがそうです。趙鉄牛もこの格好をしています。
陳矯花も「怪鳥」と似た格好をしていたのですが少しデザインが違います。
ちなみにドン・シラノもウルマンと同じ帽子をかぶっています。
古鉄銭はなぜ重要か?
端的に言うとそれがかなり広範囲に出土しているからです。
鉄貨について
日本史では、ふつうの通貨と言えば金貨、銀貨、銅貨ばかりで、鉄貨はあまり聞いたことがないと思います。世界史でも、鉄貨というのはあまり聞いたことがないでしょう。
江戸時代や戦後のドイツのように金銀銅不足から作られた例がありますが、基本的にそれほど普及してませんでした。
※中国では宋代に四川において大規模に流通させた例がありますが、これは銅銭不足を補うために一時的に行われたものだと考えられています。
鉄銭が一般的でなかった理由としては、(他と比べての)加工のしにくさや、腐食のしやすさが挙げられます。そして、希少性も理由の一つだと考えられます。今の紙幣を信用貨幣と言いますが、それ以前は貨幣の材質自体に一定の価値がなければその信用を担保することが難しかったと考えられます。
以上のように実は鉄銭って不自然なんですよね。
どの文明が使っていたのか?
まず前提としてある貨幣が出土したということは、他から移されたなどでもない限り、その地域が一つの経済圏を作っていたことを意味します。例えば、今のテイワットはモラを軸とした一つの経済圏をつくっていますし、メロピデ要塞は特別許可券で一つの経済圏を作っているといえます。
この古銭は少なくともモンド、璃月、稲妻、スメール、フォンテーヌから出土しています。
以下、3つの考えを提示します。
A 「統一された文明」に由来するもの
「統一された文明」とは「天理」(第一降臨者)が来るまで大陸全土にあった地上に栄えていたとされる文明です。細かい違いは色々ありますが、敷石を見れば判断することができます。
※「統一された文明」のものは床で他は敷石という方が正しいかもしれません
特に明言されているわけではないのですが、各地に同じ様式の建築物がある=統一された文明の存在という推測がなされていました。
※ただし、この推測はフォンテーヌで破れました。便宜上「統一された文明」の名称を使い続けます。
この文明が用いてた貨幣が「古鉄銭」ではないかという考え方です。
「仙霊」はこの文明の「天界の使者」と関係があり「宝探し仙霊」もまた関係があるといっても不自然ではありません。また、モラに描かれているトリケトラ類似の紋様は「統一された文明」のシンボルでもあります。
これならば確かにとてもレアな一品です。
しかし、フォンテーヌにおいては今のところ「統一された文明」の遺跡がありません。あるのはレムリアと淵下宮類似のものだけです。
B プロトタイプないしモラ不足を補うもの
岩王帝君が今の璃月港に来たのは3700年前ですから、それ以前にすでに何らかの経済圏があったとしても不思議ではありません。そこで作られたのがモラのプロトタイプであってこれが世界に流通していたという考えです。
この立場からは、デザインもモラに古鉄銭のものが受け継がれていると考えることができます(古鉄銭→モラ)。テイワットでは鉄鉱がよく採れるので材料の面では困らなかったでしょう。
このモラのプロトタイプはモラの流通量が増えるにつれて鋳つぶされるなどして世界から姿を消した。あるいは、モラ不足を補うために臨時で鋳造された貨幣の可能性もあります。
しかし、これだとなぜ「宝探し仙霊」が古鉄銭に反応していたかという説明が困難です。
C 特定の集団のみで用いられていたもの
実はモラの方が先で、古鉄銭はただのコピーに過ぎない(モラ→古鉄銭)。例えば洞天宝貨もそこでしか使えないでしょう。テイワットのそこら中にいる集団としてはファデュイと宝盗団が挙げられます。宝盗団にとっては資料的な価値があるからコレクターが求めているということです。
しかし、これもなぜ「宝探し仙霊」がそのようなものに反応していたかという説明が困難です。
どの説明にも難点があります。ということでここでは「謎」としておきます。「仙霊」とのつながりを考えるのならば、古鉄銭の素材になにか秘密があるのかもしれません。
追記(24/01/28)
『鉄銭』のテキスト
「ウルマンが集めている鉄で作られた古いコイン。この「鉄銭」を彼に渡せば、報酬と交換してくれるかも。遠い昔、ある組織は自分たちだけの国を造ろうとした。これはその時に発行されたお金である。」
⇒過去にある組織が自分たちだけの国を造ろうとしてその時に発行されたお金だそうです。カーンルイア以外にもそういう組織があったんですね。宝盗団の前身でしょうか。その組織には自分たちの神がいたのだろうか?宝盗団の「カラス」にも関係がありそうです。
おわりに
宝盗団について掘り下げてる記事を見たことないのですがいかがだったでしょうか。そのうち宝盗団のイベント来るかもしれませんね。
アンバーの伝説任務(1.0)、魔神任務1章4幕(1.4)、「秘宝の行方」(1.2)と割と近接して行われたイベントなのでリアルタイムでやっていた人はもしかしたら気づいていたかもしれません。
最初は宝盗団の宝探しゲームに付き合わされているのだろうと思っていたのですが、よく考えたら「仙霊」についてうまく説明ができません。正解は2年後なので果たしてそれまで原神やってるか…。
彼は宝盗…ではなく「トレジャーハンター」です。仙霊は悪い人にはたぶんついてこないとは思います。果たして真相は?
(つづく)
コメント