以下、イベントの「クロックボーイ:往日の美しき夢」、クエスト「ドリームポエム」「ハヌの末路」、開拓クエスト「私たちの時代で」のネタバレが含まれるので注意してください。
このイベントはかなり長いのですが、ピノコニーの歴史を理解する上で重要なクロックボーイの物語が、通史をなぞる形で描かれています。
全部抜き書きするのは大変なので今回は箇条書きで整理しました。
登場キャラクター
最初に主要なキャラクターの役とモデルをまとめておきます。
役 | モデル | 備考 |
---|---|---|
クロックボーイ | ミハイル | 伝説の「時計屋」 |
マスター・ハット | ファルケン・アムンゼン | ミハイルに「懐中時計」を贈る |
プリンセスミラー | ラザリナ | 夢境の理論的基礎を築く |
キャプテン・リボルバー | ティエルナン | スウォームと戦い行方不明に |
ボス・ストーン | スターピースカンパニー | 特定の人物を指している可能性も |
モグモグマネージャー | ? | ボスストーンの手下 |
ブラザーハヌ | ハヌヌ | 琥珀2147紀に独立戦争を始める ハウンド家の初代当主 |
フラワーシスター | ? | |
仮面のピエロ | 仮面の愚者 | おそらく独立戦争で協力した仮面の愚者のこと |
泣き虫 | 弔怜人? | または厄災前衛の可能性 |
ミスター・ソーダ | スーサ | スラーダの生みの親で監獄の料理長 |
リーフ店長/リーフJr. | ルーサン家 | ルーサン家のアイコンはアルファルファ |
アームチェア・ボーイ | グラハム | ミハイルに帽子を渡す |
フルーツガール | プラム家 | 七大クランのうち最初に没落 |
ウッド爺 | ゴフェル | オーク家(oak)だからウッド爺 |
カウボーイたち | 夢追い人 | |
フクロウ | グラークス | 12の夢境の生みの親 |
折り紙の小鳥 | ジョーイ フォーン バロー フィッシャー | 「ドリームポエム」参照 |
サー・アズール | オルラ | 同上 |
テディJr. | ? | ハヌの信奉者 |
松の木爺 | ? | ウッド爺と対立した謎の人物 |
ノーツガール | メーフン・アイリス | 今のアイリス家の当主 |
ブラックドッグ | ? | ハウンド家の当主? |
光る蝶 | アークティッド家 | |
ハエじい | スウォーム | |
ハムスターボールの騎士 | ハヌーツ | 物語上の役割が謎のキャラ |
『往日の美しき夢』
あらすじ
『クロック環游記』 | 昔々、クロックボーイがまだ「コンパス号」の船員だった頃。彼は仲間たちと共に各地の海を冒険し、様々な奇怪な事件に遭遇した…… |
『ナイトメア大作戦』 | クロックボーイと「コンパス号」は、ワニがはびこる「ナイトメアタウン」にたどり着いたが、そこは大混乱に陥っており、彼らはその原因を探ることにした…… |
『ナイトメアパニック』 | クロックボーイは、ブラザーハヌが「ドリームタウン」を作るのに協力し、彼と共にボス・ストーンを追い払ったが、町を覆う悪夢を取り除くことはできなかった。そして、次々と襲い掛かってくる災いに、町は危機に陥ってしまう…… |
『迷い夢の大冒険』 | クロックボーイは、ウッド爺に助けを求め、悪夢の如き災いを終結させた。狭くて貧しいドリームタウンを前に、彼らは世界各地からカウボーイを呼び集め、町の外に広がる奇妙な荒野を開拓し始めた… |
『スウィート・ドリームの秘密』 | ドリームタウンに次々と高層ビルが建てられ、すべてが美しき未来に向かって進み、クロックボーイもこの賑やかな町作りに身を投じる。しかし、繁栄の裏では、影もまた成長しているのであった… |
このイベントでは「特殊エンディング」としてバッドエンドが用意されています。
『クロック環游記』(1章)
ここではマスター・ハットとの別れ、プリンセスミラーとキャプテン・リボルバーとの出会いが書かれています。
対応する歴史は、星穹列車の「ナビゲーター」アムンゼンとの別れ、ラザリナ、ティエルナンとの出会いだと考えられます。
■駆け出し |
「コンパス号」は新大陸へと出向したが嵐に見舞われた。 マスター・ハットはクロックボーイの勇気に報いるために「懐中時計」を贈った。 過酷な気候のブリザードタウンに到着する。 黒い夜空に包まれたグルーミータウンに到着する。 暗くなった元凶の破壊を好むボムヘッドと戦う。 マスター・ハットはボムヘッドとの戦いで行方不明になった。 |
■一人前 |
コンパス号はミラー王国を訪れた。 クロックボーイはプリンセスミラーと出会い、彼女に冒険の話をした。 プリンセスミラーはこっそりとコンパス号に乗り込んだ。 ミラー国王は鏡の兵士に姫を追わせるがコンパス号は逃げ切った。 クロックボーイは荒れ果てた辺境の村でトカゲ村長からキャプテン・リボルバーという悪党と困っているという話を聞く。 彼と戦うと実はトカゲ村長が悪者だったことが明らかになる。村長はワニの商人に故郷を売ろうとしていた。 村人たちはワニの商人の従業員になることは悪くないと考え、クロックボーイとキャプテン・リボルバーを追い出してしまう。 キャプテン・リボルバーはコンパス号の用心棒として仲間となった。 仲間になった彼らは困難を解決する一方でトラブルを持ち込むこともあった。 ワニの商人が「ナイトメアタウン」へ向かい町の秘密を探るように求めた。 |
■旅立ち前夜 |
ナイトメアタウンに到着する前夜、クロックボーイは「火の海、暗闇、荒野、楽園が現れる」という奇妙な夢を見た。 |
『ナイトメア大作戦』(2章)
ナイトメアタウンにたどり着いたクロックボーイはブラザーハヌとともに町をボス・ストーンの支配から解放しようとします。
これは、監獄星であったピノコニーにおいてハヌヌが独立戦争を始めたこと、3人のナナシビトがこれに協力したことと対応していると考えられます。
■初めての悪夢 |
ナイトメアタウンに行く。 ミスターソーダと出会う。 クロックボーイと船員たちは宝石を見つけ、お金になると思い持ち去った。 ブラザーハヌに捕まる。 ハヌの友人であるミスター・ソーダが助けた。 クロックボーイはナイトメアタウンの現状を知った。 話をしている時にワニが襲ってきた。 プリンセスミラーがワニとの戦いにおいて重傷を負うが、ハヌが薬を手に入れて助かった。 |
■パブリックエネミークロコダイル |
クロックボーイと「コンパス号」の船員たちはボスストーンと戦うことにした。 住民の協力を得る必要がため住民の結束を呼びかけた。 フラワーシスターを助けた。 泣き虫という住民に出会った。 リーフ店長というボスストーンの元手下に出会った。 ボスストーンがブラザーハヌの拠点を襲撃した。 勝利したものの仲間から犠牲が出た。 決戦前に最後の宴を開いた。 |
■間もなく決戦 |
一部の住民が和平交渉を提案するが、ハヌはこれを断った。 犠牲が増えるにつれ住民からも不満の声が上がった。 一部の住民はボスストーンの手下に寝返ったり、独立して行動するようにななった。 ミスター・ソーダはハヌの側についていた(リーフ店長はソーダに嫌悪感)。 ハヌの願いはナイトメアタウンを「ドリームタウン」に変えることだった。 ハヌの手下の仮面のピエロが敵に花火を打ち上げようとして失敗する(「喜び」) 敵の砲弾による火災を消火するために泣き虫が犠牲となる(「悲しみ」) クロックボーイは仮面のピエロや泣き虫の犠牲に「怒り」を覚えた。 ハヌは内部の裏切り者を粛清しようとしたがクロックボーイがこれを止めた。 クロックボーイ裏切り者の事件を通じて「平常心」を取り戻した。 決戦前夜、ハヌは奇妙な夢を見る。「嵐が見えた後、大きな樹が成長し、荒野に高層ビルが建ち、そして、時計が地中に埋められ…最後に静かな歌が聞こえてきた」。 |
■美しき夢の降臨 |
最終的にブラザーハヌは戦いに勝利し「自由」を手にした。 クロックボーイはアームチェアボーイにコンパス号を降りることを告げる。 ドリームタウンが本当の「美しい夢」になったらまた戻ることを約束した。 |
「特殊エンディング」はブラザーハヌとボス・ストーンが和解した世界です。ハヌは口下手だったので次第に人々の関心がボス・ストーンに移ってしまい、ハヌは追放されてしまいました。
『ナイトメアパニック』(3章)
ドリームタウン建設の時代。ボス・ストーンの支配から抜けつつあったところに災難が起こります。リーフ店長が関与したフルーツガールの失踪、町を襲う砂嵐、ボス・ストーンの再来、プリンセスミラーの犠牲、そして、流れ星による住民の失踪とウッド爺との出会い。
このあたりは独立戦争と内部の混乱が重なり合う時期に対応していると考えられます。七大クランの台頭、ルーサン家によるプラム家の追放(『白い砂漠』事件)、ハヌヌの失踪、ラザリナの失踪、そして、星核の登場に対応していると考えられます。
■白砂の雨 |
ある日、突然森がなくなり、管理していたフルーツガールも行方不明になる。 森は遠くからの風と砂埃を遮る役割を果たしていた。 困難の中、町に落ちた流れ星に願い事をしようとするものが現れたがクロックボーイはこれを止めた。 クロックボーイはフルーツガールを探す旅に出た。 砂嵐が町の空を覆い隠し太陽の光を遮ったため、プリンセスミラーに頼り捜索を続けた。 住民が再び流れ星を使う計画を立てたがクロックボーイはこれを止めた。 ハヌはボス・ストーンの手から住民を守り続けていた。 クロックボーイが人質を救出する。 クロックボーイは果物が入った袋を背負ったリーフ店長を見つけた。 町の境界に行き嵐の原因が防風林が無くなり、フルーツガールがいなくなったことだと気づく フルーツガールは見つけられなかったが防風樹の種を見つけた。 ボス・ストーンの大群が迫り、ハヌはリーフ店長にけじめをつけさせた。 |
■邪悪なるワニの帰還 |
ハヌはボス・ストーンに捕らえられしまい、ドリームタウンもボス・ストーンに支配された。 ボスストーンは「防風樹の種」を奪おうとしてクロックボーイを襲った。 リーフJrは父の罪を償うため、クロックボーイを援助した。 住民が立ち上がりボスストーンに反抗する。この隙にクロックボーイがハヌを救出した。 クロックボーイとハヌはボス・ストーンと戦った。 ブラザーハヌは単身でボス・ストーンのアジトに忍び込んだ。 ボスストーンは降伏し、クロックボーイはこれを追放した。 一方、ハヌは行方不明になった。 |
■風に逆らって |
クロックボーイはフクロウと相談してドリームタウンの建物を新しくすることに。フクロウは折り紙の小鳥を弟子に取った。 しかし、嵐は収まらず、住民の争い、ボス・ストーンの手下、芽が出ない種など問題は山積していた ハヌがいなくなったため住民が争い始めた。クロックボーイは住民をなだめた。 折り紙の小鳥はドリームタウンを拡張しようと考えたが、それには砂漠の奥深くにある最良の石が必要だった。砂漠には「アンノウン」という怪物がいた。 プリンセスミラー、クロックボーイ、キャプテン・リボルバー、折り紙の小鳥は「アンノウン」を倒す旅に出た。 戦いでプリンセスミラーは粉々になってしまったが彼女のおかげで「アンノウン」を倒すことができた。 クロックボーイが留守にしている間に住人が流れ星を盗み出した。 クロックボーイが家に戻ると流れ星はなくなってしまい、町の通りには誰もいなくなっていた。 クロックボーイは救援メッセージを流し続けていたところウッド爺という人から返信が来た。 ウッド爺が人々に歌を教え、住民と手を繋ぎ、歌って踊り、祭りを始めると種が反応し始めた。 種を大樹にするためには大切な感情と記憶が必要だった。クロックボーイは種を芽吹かせるために旅の記憶を差し出した。 クロックボーイは小さな木を守る為に近づく野獣を追い払った。 クロックボーイのおかげで小さな木はあっという間に成長し、強風と異常現象は抑えられた |
■新たなる種 |
ウッド爺がドリームタウンの外側に高い樹を植えて風を遮るようにした。 こうしてドリームタウンの再建が始まった。 |
「特殊エンディング」
『迷い夢の大冒険』(4章)
※このシナリオは分岐があるのでストーリーは一つではありません。拾えるところは(又は)でフォローしています。
■時計型の廃墟 |
クロックボーイはウッド爺に大樹の中の流れ星を忘れないように忠告した。 ウッド爺は大樹から流れ星を取り出し12個に切り分けた。そのうちの1つをドリームタウンの土地に埋めると災害が収まった。ウッド爺は流星を家で大切に保管した。 住民は遠くの砂漠に憧れるようになったがウッド爺はこれを呼び止めた。 クロックボーイはウッド爺に反発している人がいることに気付いた。一方、リーフ店長はウッド爺と意気投合した。 クロックボーイはハヌの信奉者だったテディJr.に出会う。 松の木爺はウッド爺に嫌悪感を抱き、大胆な陰謀を企て始める。 アサシン・バナナはクロックボーイ(又はリーフ店長)の暗殺の任務を与えられる。 テディJr.は雇い主を探し、犯人がウッド爺だと宣言した。 アサシン・バナナは雇い主は松の木爺であったと自白した。 ウッド爺は無実の罪を着せようとした住人たちを許し、彼の威信は上がり続けた。 |
■砂漠の旅 |
ドリームタウンは狭く、やせた土地であった。クロックボーイは土地を「開拓」するために旅に出た。 人手不足が問題となり、クロックボーイは外部の人間を町に呼んで開拓を手伝ってもらうことを提案した。 クロックボーイはウソの広告を出してドリームタウンに人を集めた。 外から来た人々はカウボーイと名乗り、荒野を開拓していった。 クロックボーイも開拓の旅に出て、自分の居住地を作ろうとした。 町の人々はカウボーイによる開拓が進むにつれて自分たちの生活圏が侵害されていると感じるようになった。 カウボーイの中にはウッド爺に反抗する者もあらわれた。 クロックボーイは両者の仲裁に奔走する。しかし、町の住民とカウボーイの対立は深まっていった。 カウボーイたちは砂漠を占拠して自分たちの町を作ろうとした。 |
■平和のために |
クロックボーイはカウボーイたちと町の住民の仲裁に奔走した。 スラーダ禁令が出た。 ウッド爺はスラーダ禁令を解除した。 クロックボーイはカウボーイたちに暴力を止めるように説得したが、カウボーイたちは耳を貸さなかった。 カウボーイのボスはウッド爺の家に爆弾を仕掛け、ウッド爺の大事な枝が折れてしまった。 ウッド爺は規則通り処罰をし、厳罰を求めた住人を宥めた。 クロックボーイは犯人が自分と一緒に旅をしたカウボーイの友人であり、自分がウッド爺の居場所を教えてしまったことで責任を感じ、姿を消した。 ドリームタウンの現状を顧みて、クロックボーイはかつて自分がついたウソを後悔した。 ウッド爺はカウボーイたちと正面衝突し(又はカウボーイたちを内部崩壊させ)、ドリームタウンを統一した カウボーイのボスは追放され、ウッド爺に付き従ったカウボーイは町に受け入れられた クロックボーイもウッド爺の前に再び現れ、ドリームタウンの未来について共に考え始めた。 |
■美しい傷口 |
カウボーイたちが妥協することで町に平和が訪れた。 一方、クロックボーイはドリームタウンの未来について少し不安と憂鬱を感じていた。 クロックボーイはどこか居心地の悪さを感じていた。 |
ここに出てくる「流れ星」が星核だと考えられます。
「時計屋」は「夢の地」ピノコニーをでっち上げたのですが、それを聞きつけて集まった夢追い人がもともと住んでいたピノコニーの住人と衝突を起こしてしまった。
砂漠なんてどこにあったんだ?と思うかもしれませんが「熱砂の刻」が例として挙げられます。
野風が大地を撫でる刻む、ピノコニーの12の夢境の1つ。かつてあった鉄道、牧場、馬、そして果てしない野原は災害によって破壊され、再建後、スラーダ社の協賛により「宴オーディション」のサブ会場が建設された。
「特殊エンディング」はクロックボーイがカウボーイ側についてウッド爺を追放してしまうというものです。カウボーイたちはドリームタウンの建設を進めることができず、町は荒野に戻ってしまったという話です。
結局、ウッド爺を追い出すだけでは問題は解決しなかったということです。
『スウィート・ドリームの秘密』(5章)
アイリス家のミモザがこの章の公開を差し止めていました。その理由はこの章がドリームリーフについて書かれたものだからでした。
ドリームリーフ(Dreamflux Reef)、葉っぱではなくてグレートバリアリーフの「リーフ」(礁)です。海底とか海面に突き出た岩のことを言います。
ピノコニーにおいては夢の世界を海で表現してきましたが、海底から突き出た岩(海面に出た岩)、つまり、目覚めを意味していると考えられます。
物語はホテルの建設、十二のストリートの建設、クロックボーイとウッド爺の対立、そして、コンパス号への思いへと繋がっていきます。
これに対応する歴史はホテル・レバリーの建設、ピノコニーの12の夢境の建設、「時計屋」とファミリーの対立、そして、最期の招待状です。
■美しい夢の構造 |
クロックボーイ、ウッド爺、フクロウ先生はドリームタウンの未来について語り合う。 最初の目標は美しいホテルを建設することになった。 リーフ店長にお金を出してもらい、マダム・スカーレットがホテルを建設することになった。 ホテルの建設中、風変わりな観光客が騒ぎを起こしたり建材を盗んで工事を妨害した。 クロックボーイは建材を集めて荒野を歩き回るも強盗に遭う。 ウッド爺はホテルの中央に記念として大きな時計を設置した。 クロックボーイはコンパス号に手紙を出したが届かなかった。 ホテルがオープンしたが観光スポットがなかった。そこで、十二の異なるストリートを建設することに決めた。 これらを建設するためには土地が必要でそこの住人は反発したが、ウッド爺は「黄金ストリート」に代わりの住居を設けることを約束した。 こうして十二のストリートが完成した。 クロックボーイも大金を稼ぎ、自由な生活を満喫するようになった。 |
■眠れぬ夜 |
クロックボーイは羽根を伸ばしていたが、やがて新たな楽しみを求めるようになる。 折り紙の小鳥たちは郊外に「巣作りエリア」を作り、町の領土を拡大し続けた。 町の住民が増えるにつれて彼らも管理に参加したいといい始めた。クロックボーイはこれを受け入れるように提案したが、ウッド爺はこれを拒否した。 ドリームタウンにノーツガールがやってきて住民は彼女の美貌と歌声に心を奪われた。 ボス・ストーンはドリームタウンと和解することを求め、ウッド爺はこれに応じた。 悪い住民たちが怪物を連れて来たり、花畑に毒をまいたりして混乱をもたらした。 ノーツガールやクロックボーイはこの混乱を鎮めるために動いた。 ドリームタウンが贅沢三昧の方向に進むにつれ住民たちは木陰で眠気を感じるようになる。クロックボーイは住民たちの退廃を目の当たりにして、彼らの目を覚まそうとした。 |
■目覚めの時 |
落ち目に向かうドリームタウンを何とかしようとクロックボーイは以前の友だちに連絡をとってウッド爺の過ちに気付いてもらおうとした。 ブラザーハヌの部下の中にはクロックボーイに協力してくれる者もいた。 ノーツガールは今のドリームタウンを素晴らしいところだと考えていてクロックボーイの心配を理解してくれなかった。 リーフ店長とミスター・ソーダも今のドリームタウンだからこそ大金を稼げると考えていてクロックボーイの心配を気にも留めなかった。 クロックボーイはウッド爺に直接質問したが、相手にされず追い出されてしまう。 クロックボーイは旧市街地に戻り、ここを立て直して人々に自由の歓びをもたらそうと考える。 クロックボーイは「ブルーアワーストリート」で人々にドリームタウンの秘密を教える1 ウッド爺はその存在を知り、クロックボーイに警告した。 クロックボーイのもとにサー・アズールが来て地区の改造を始める クロックボーイはここを「目覚めの村」と名付けて多くの人がここにやってきて目を覚ますことを願った。 ウッド爺の枝とつるは村の境界を飲み込み、生活条件の悪化が続いた。 クロックボーイは「ウッド爺が枝とつるを使って皆の感情を奪い、崩壊するストリートの修復に使っていること」を知った。 多くの住人が「歯車」を失いぼんやりと生きていた。クロックボーイはかつて集めた歯車を使い、住民に自分を取り戻させた。これが『クロックトリック』。 |
■コンパスは不滅 |
クロックボーイはたくさんのことをしたがそれでもドリームタウンは変わらなかった。 コンパス号はいつの日か戻ってきて船員たちがクロックボーイを助けてくれるはず。 全ての問題が解決したらクロックボーイはまた船に乗り込み冒険の旅に出ることができる。こうしてクロックボーイは元気を取り戻した。 |
「特殊エンディング」は完全に「秩序」の下に入ったディストピアになっています。「自由」を求めるクロックボーイと「秩序」を求めるウッド爺は対比されています。
「往日の美しき夢」の物語はここで終わるのですが、ここで語られていないことがあります。以下、それについて補足します。
補足
キャプテン・リボルバーの失踪
『クロックボーイとキャプテンリボルバー』に書いてあります。
キャプテン・リボルバーはトンネルの探索中にハエ爺(スウォーム)がドリームタウンに迫っていることを知り、光る蝶と一緒に戦って行方不明となります。
彼は死んでいなかったのですが、それは別の機会に記事にします。
七大クランから五大クランへ
サンデー:続いての物語は権力を巡る争い。ピノコニーには、木、草、花、鳥、獣、果実、虫の七大クランが次々と現れました。
それぞれ順に木(オーク家)、草(ルーサン家)、花(アイリス家)、鳥(カタルス家)、獣(ハウンド家)、果実(プラム家)、虫(アークティッド家)となります。
アークティッド家がなぜ虫なのかというと英語でLampmothとなっています。火を追う蛾(Fire Moth)と似た感じなんじゃないかと個人的には思っています。
このあたりの話は「夢境の童謡・七人の家」に書いてあります。
悪い子供たちを捕らえ、冷たい檻に閉じ込める。
獄卒に情けはなく、飢えと労役は果てしなく続く。
大きな犬が鉄柵を破り、砲火の間に自由が訪れた。
草花は蝶を引き寄せ、大樹の頂上には甘い果実が生っている。
鳥は枝を使って巣を作り、7人は家族になった。
その家族は7人で、貧しい村に住んでいる。
村の外では悪党が道を塞ぎ、一家は飢えと食糧不足に苦しんだ。
枯れ木や枯れ草はその重さに耐え切れず、緑の草は肥料を探し求める。
草木が揺れて果実が落ち、その果汁が白い砂利に飛び散った。
家族は家族を食べ、家には6人しか残らなかった。
その家族は6人で、小さなあばら屋に身を隠している。
大きな犬は疲れて眠り続け、割れた鏡は鳥の羽を傷付けた。
赤い花や緑の草は成長が止まり、枯れ木や枯れ草はまっすぐに立つことができない。
蝶は1匹で家を飛び出し、大きなキリギリスの群れにぶつかった。
大きな虫は小さな虫を食べ、家には5人しか残らなかった。
その家族は5人で、1日中小さなあばら屋で眠っている。
ある夜天使が訪れて、調和のとれた凱歌を歌った。
そのメロディーは美しい夢のよう。夢の中には着るものも食べるものもたくさんあった。
それからすべては思い通りになり、誰もが目を閉じ安らぎを享受する。
みんな決して目を覚まさずに、あの苦しい日々を忘れてしまおう。
最初にプラム家が没落して、次にアークティッド家が没落した。それで、ゴフェルがファミリーを率いて流刑の地に来た。ピノコニーの五大クランはそれに従うようになりました。ゴフェルの役割がいかに大きかったかがわかります。
ハヌの最期
『ちびっ子ハヌの大作戦』をすべて集めるとクエスト「ハヌの最期」を受注することができます。最後のブラザーハヌのイベントがあるのですが、なんだか消化不良で終わります。すると、メールで突然何者かが意味深なメッセージを送ってきます。
このメッセージを贈ったのはドリームリーフにいるグレイシーという『ちびっ子ハヌ』の作者(の一人?)であると考えられます。彼はハウンド家だったのですが、「時計屋」に会ってハヌヌの真実について知りました。
この時計屋に聞いたことをベースに『ちびっ子ハヌの大作戦』が書かれていると考えられます。この書籍にはクロックボーイを『時計屋』、ハヌをハヌヌと書いている箇所があります。おそらく斜体の部分は作中の事実が書かれていると考えられます。
物語のハヌは「フンッ」しか言わないのですが、この斜体の部分だと普通にしゃべっています。
ハヌはボスストーンとの決戦で爆発に巻き込まれてしまいます。クロックボーイは彼の帽子しか見つけることができませんでした。彼は混乱を避けるためにうそをつきます。
クロックボーイは、町の人々がボス・ストーンの脅威から逃れたばかりで、今は彼らを安心させる必要があると分かっていた。そのため、彼はうそをついた――
「『時計屋』さん、それは本当ですか?」
「はい。ハヌヌ当主は先の防衛戦で重傷を負い、一時的に関連業務を欠席します。しかし、ハヌヌ当主は引き続きピノコニーの重要な決定を行いますので、ご安心ください」
「時計屋」は夢の中でハヌヌと再会します。ハヌヌは「夢である以上、いつかは必ず目を覚ますからね」という言葉を残します。
ギャラガーの正体については錯綜していますがやはりハヌと関係があると思います。これについてはまた別に記事を書く予定です。
参考資料一覧
『往日の美しき夢』 | クロックボーイを中心に独立戦争~現在までのピノコニーを描く |
『ちびっ子ハヌの大作戦』 | 虚実が入り混じってハヌの生涯が語られる |
『クロックボーイ:熱砂の大冒険』に関する審査意見 | カウボーイを美化しすぎだという意見がある |
『クロックボーイとプリンセスミラー』 | プリンセスミラーの最期が描かれる |
『クロックボーイとキャプテン・リボルバー』 | プリンセスミラーの最期が描かれる |
おわりに
なかなか骨の折れる記事でした。しかし、これを書くことによってだいぶ自分の中ではピノコニーの歴史に関する理解が深まりました。
クロックボーイに関する物語は色々なところで顔を出すので重要だと思います。
今回のバージョンはあと何本か記事を書いているので書きあがり次第上げます。3rdのシナリオも読み返したいと思っている最中です。
動画つくろうか迷ったのですが体力がないため断念。
(おわり)
- 「時計屋」調査記録に「ブルースの刻」で舞踏会を開催し、名声を高めたとある。 ↩︎
コメント
コメント失礼します。
プラム家の名前ってどこで出てきたか教えていただきたいです。
コメントありがとうございます!
幕前劇・第二幕『愚僕賛歌』という場面です。ピノコニー大劇場に行ってサンデーと戦う前に見せられたあの劇の中で出てきました。
他にもあるかもしれません。
画像のリンクも貼っておきます。疑問があれば遠慮なく指摘してください。
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