今回の記事の目的は、「ファロッフの子」に関する情報を整理することです。
森林の書に関するネタバレとver3.4追加のシナリオのネタバレがあるので注意してください。
アグニホトラ経
ファッロフの子は森林の書・第2章「アグニホトラ経」に出てくるエルマイト旅団の一つです。森林の書について忘れてしまったという人は、「森林書」からあらすじを振り返ることができます。
簡単に説明すると、アグニホトラ経は、マラーナに侵食されている「マウティイェマ」を助ける話です。マウティイェマの下にたどり着くためにはアランナラの記憶と生命力を載せる霊薬「アランハオマ」を使って「ジャミカヨマール」を目覚めさせる必要がありました。「ゾーラ茸」「バルサムフラワー」「ヤグナ草」は「アランハオマ」を作るために必要な材料でした。旅人は彼らから「花」を貰います。
ルニア、ミノン、ズィリの関係
「ファッロフの子」の構成員ルニア。ミノンとズィリは兄弟と言っていますが文字通りの意味ではなさそう。ほかにも、イーサンとアンガーという仲間がます。世界任務「アランガルの落書き」では、アズルルというメンバーも出てきました。
ある人の依頼を受け、彼らは「ゾーラ茸」を手に入れようとしていました。
イルファン、シマン、ハイヤームの関係
アランナキン、アランガル、アランナガと子供のころ遊んだ3人がいました。それが、イルファン、シマン、ハイヤームの3人です。彼らは「秘密の城」という秘密基地を拠点に遊んでいました。イルファンはウード(楽器)が得意、シマンは腕っぷしが強く、ハイヤームは頭がよかった。60年前にも死域が消滅し、植物が再生する出来事があり、それはアランナラと彼らによるものと考えられます。アランナラらは彼らにも「花」を渡しました。
その後、イルファンはオルモス港で商人となり幸せな家庭を築きましたが数年前に亡くなりました。シマンは傭兵ではなく学者になる道を選びました。数十年前にハイヤームが「不愉快なこと」をしてしまいそれ以来会っていない。ハイヤームは森林学者になりました。
「ファッロフの子」の日誌
スメールの森林のエルマイト旅団の拠点に点在しています。ver3.0の追加。
「ファッロフの子」日誌・1
「…ルニアの姉御がオルモス港の雪国の商人のところで重大な依頼を達成した。あいつらの代わりに裏切者を処理したとか。とにかく大儲けした…」
「…これで何か月間に働かずに済むはずだ。祝いに、姉御がみんなをここまで連れてきて、シティで流行っている『七聖召喚』とかをやろうとしている…」
「…どうして姉御はこんなにシティの流行を追いかけるんだろうか。でも、この間のサイコロ遊びでのひどい経験を思い出すと、ヤバい予感しかしない…」
オルモス港で裏切り者といえば、世界任務「代価」で登場した二人、プレヴァとアレクサンドラを思い出します。ルニアが本当に任務を達成したのか怪しいですが、ともかく北国の商人の依頼も受けることがあるということがわかります。
「ファッロフの子」日誌・2
「…予想通り、ルニアの姉御の運は驚くほど悪く、何か月間のボーナスが全部飛んでしまった…」
「…誇張せずに書くが、ほとんど丸裸にされて、今は三人でベルト一つを分け合うしかないような惨状だ。ったく!ゴールデンマウス団のペテン師たちに追い出され、とりあえずここで野営をすることにした…」
「…湿度が高くて、武器のメンテナンス用のオイルも尽きてしまいそうだ。でもルニアの姉御はまだまだ元気で、大儲けの匂いがする、なんて言ってる…」
「…ズィリはまだめそめそしていやがる。あいつが予約した金張りの斧とおさらばだし、アハンガルの娘の方も望み薄だ。二発殴ってやったら、ようやく泣くのをやめた…」
※アハンガル…スメールシティにいる鍛冶屋
「ファッロフの子」日誌・3
「…本家から連絡がきた。『あらんらら』…『あらんなら』だっけ?を探せと。雪国のスパイが来る前に急げと言うが、よくわからん…」
「…しかしシマンはあの伝説の『ファッロフ』の娘だ。あいつが部族全員にこのことを通達したということは、この『あらんなら』がよっぽど大事だということ。絶対に、他より先に確保しなければ…」
「…ルニアの姉御は興奮して、全然眠る気配がない。ずっとこの件のことを言っているのだ。そのせいでみんなも寝られなくて、はぁ…眠い…」
シマンからの命令は、世界任務「アランナガの落書き」に出てきます。
彼女は、「アランナラ」という小型植物を捕まえる命令を出していました。
このシマンについては、「ギャシ・ハイヤームのカルテ」に、賢者シマン・ファロッフザードという名前で出てきます。おそらくナフィスの前の生論派の賢者ではなかろうかと思われます。
「ファッロフの子」のノート(ver3.4)
ver3.4に追加された「千尋の砂漠」に点在している資料。
「ファロッフの子」ノート・1
「…この砂漠はタニット部族の縄張りだ。あいつらはなかなか話の通じるやつらだった…贈り物を交換して、狩場を邪魔しないと約束したら解放してくれた…」
「…あいつらは、かつて花神のうるさい信者だった。最近は急に裕福になって、傭兵団たちの間でも有名になった。」
「…ルニアの姉御はあいつらを嫌っていた。数年前、アザリクというやつが姉御を騙して、商売を横取りしたという話を聞いた。数十万モラの大商売をだ…」
「…手付金だけで、十五万モラもあったと聞いたぜ…」
これ実はすでに登場していて、アザリクらが教礼院のジャジーラ・ヤサールという学者の考古調査の護衛をしたこと指していると考えられます。手付金も15万モラでピッタリ。
「ファッロフの子」ノート・2
「…なんでここに北方の人間の拠点があるんだ?日が落ちたら、ミノンとズィリに調べに行ってもらおう…」
「…役立たずめ!この穀潰し!脳みそが腐ってんのか!?見つかった上に、逃げる途中でエディを失うなんて!長い時間かけてしつけてきたっていうのに!」
「…でも、考えてみれば問題はないだろう。エディならこっちのサインを分かってくれるはずだ。ちゃんとしつけられた旅団の猟犬だからな…」
「…あの北の女はあいつと楽しくやっていた。サインが見えなかったのか…あの裏切り者のクソ犬め…」
「あの北の女」とは、ゾーヤ・シュナイツェフナ大尉なのではないかと予想しています。
「ファッロフの子」ノート・3
「…峡谷には古い遺跡がたくさんある。遺跡はモラだ。モラのあるところに必ずファロッフの子たちがいる…」
「巡回する三角形の鉄の目を慎重に避けた。怖かった…結局見つかったのは、これら石板だけ…古の文字が刻まれていて、読めそうにない…」
「…ルニアの姉御に言われて、いくつか集めた。帰ったらまとめて教礼院のガリ勉学者に売れば、大儲けできるかもしれない…」
「…打ち上げでひどく酔っぱらった。気がついたら、集めた石板がバラバラに砕け散っていた…」
「…いや、挽回する方法はまだあるだろう…少なくとも手先は器用だから…」
欠けた石板
(不完全な石板。いびつで奇妙な銘文が刻まれている。石板がバラバラになったのは、明らかに千年前の歴史とは関係ない。これは考古学者でなくともわかることだ。)
「…代将軍のミノンとズィリは酒に酔って失態をさらした。ファッロフ王国の女王ルニア陛下に処刑を命じられた…」
「…この二人の役立たずが、永遠に『ファッロフ老』に呪われんことを!」
気になる点
シマンについて
本編でもほかに「アランナラ」を捕獲しようとしているやつがいましたね。ヴィマラ村の「悪者」トロフィン・シュナイツェビッチです。
「博士」はアランナラと夢、死域とのつながりを研究するためにアランナラを捕獲しようとしていました。「夢」と「死域」の兵器化が彼の研究テーマの一つ。捕獲する方法として、子供を誘拐してアランナラを誘い出した。「雇い主の命令」に書かれている手口と類似しています。
もっとも、ファデュイと関係があったかは、「雪国のスパイが来る前に急げ」(日誌・3)と命じていることからすると別行動だったと考える方が筋が通っています。
(仮に両者が協力関係だった場合、六賢者のうち、神を創る計画に反発した二人の賢者のうちの一人がナフィスで、彼の代わりに前の生論派の前賢者であるシマンに声がかかったのではないでしょうか。シ)
彼女は自らが伝説の『ファッロフ老』の娘であるということを利用して、「ファッロフの子」を使って、アランナラを捕まえようとしました。
シマンの動機については賢知の定期に書いてあります。
生と死の循環の中で魂と記憶の居場所はどこにあるのか?という小難しい話をする人がいて、一人が互いに記憶することで記憶は永遠に残せる!という結論を出しました。最初の二つのセリフと最後の二つのセリフがシマン、間の二つのセリフがハイヤームだと考えられます。ハイヤームが「不愉快なこと」をしたと言ってたのもこの会話のことなのかもしれません。
その後、長いときが経って、「お互いに覚えておくよう約束した親友は、物忘れの病」にかかってしまった。「狂気に満ち溢れた医者」(博士?)が残した記録と推論を手掛かりに、夢を狩りに行くことにした。「夢を操ることのできる森の住人を捕獲しに行って、親友に己の姿と共有した思い出を、もう一度思い出させよう」。
つまり、病気の親友の記憶を回復したいというのがシマンの目的でした。
シマンはアランナラ関連の話があるならばまた登場する機会もあると思います。
砂漠の民のつながり
上の資料眺めてても分かるように北国の商人の依頼を受けてると思ったら、ファデュイから逃げてたりなんだか一枚岩ではない。バベル主母にしても、ファデュイと協力していたと思ったら裏切ったりしている。砂漠の人間関係ってなんか複雑なんですよね。そこが面白い。ラフマンのように、柔軟な考え方をもって前向きなエルマイト団もいれば、「トトメス」のように悪いイメージ通りのものもいる。タニットのように何やら不穏な集団もいれば、「ファッロフの子」のようなコミカルな集団もいる。
私が砂漠の話が面白いと思っているのはこういう点です。これからも気まぐれに、原神のこんな感じの記事を書きたいと思います。
hoyolab投稿済み
(おわり)
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