水仙十字結社を深掘りする

原神

世界一ジェイコブに詳しい記事です。

長いので二つの記事に分割します。第一部(この記事)が水仙十字結社の歩みで、第二部が水仙十字結社の考えです。前者はジェイコブの話が中心で、後者はルネの話が中心です。

水仙十字結社が急進化した原因を探っていきたいと思います。ここではジェイコブの役割が大きかったのではないかということについて検討していきたいと思います。錬金術が重要になってきます。

重要な資料が二つあって、「誰かの日誌」(著者不明)と「記録」(ジェイコブ)です。

※4.1までの内容は必要最低限に、4.2の追加資料の話がメインになります。広く4.2までの魔神任務・世界任務のネタバレがあるので注意して下さい。

水仙十字結社の歩み

大きく分けると個人で研究していた時期自然哲学学院の研究員として研究していた時期結社として活動していた時期の3つに分けられます。細かく見ていくと以下のようになります。

ダーリ人の遺跡探索エリナスの探索自然哲学学院に入る「学会」の設立カーターの犠牲自然哲学学院の閉鎖イプシシマスの塔建設開始リリス院長との再会「大いなる秘儀」塔の完成ゼナイダの犠牲ナルツィッセンクロイツの誕生エリナスでの衝突アランによる塔の封鎖?⇒(400年近く経過)⇒ジェイコブの復活聖剣の完成ナルツィッセンクロイツの計画阻止

赤のアンダーラインの部分がver4.2追加分です

個人研究時代

この時期で重要なことは、ルネは生命(文明)の終末を知り、それを阻止することに専念することを決めたことです。彼はカーンルイアの遺跡を調査してそこで得られたデータから「第二次大水期」の到来を予見します。そして、古代フォンテーヌの研究を通じてもはや新しい文明が誕生しないという結論にたどり着きました。仲間を見つけ、力を得て、災いを阻止するという目標を立てて活動を開始しました。

この頃に関する資料は「ルネの調査ノート」「不思議な本のページ・1~3」です。

すべてはカーンルイア人の遺跡を調査したことに始まります。

エリナスの影響により水仙十字院が閉鎖されたため、ルネとジェイコブは元記者で冒険家のカール=インゴルドに引き取られます。そして、カールと共にカーンルイアの遺跡を調査し「ルネの調査ノート」を残しました。この旅の目的は明らかではありませんが、おそらくカーンルイアの災厄の余波と院長の捜索だったと考えらえます。

彼はカーンルイア人の残したデータをもとに「世界式」を逆算し、「第二次大水期」の終わり頃までを推算します。「さらなる厄災の到来を食い止めなければならない」というのがルネの行動指針になります。

カーンルイアの研究の次に(あるいは並行して)行われたのが古代フォンテーヌ(レムリア)に関する研究です。そこで発見したのが「世界式」と共通点をもつフォルトゥナでした。ルネはフォルトゥナのことを「国家の盛衰や、文明が滅亡した後に新しい文明が生まれてくること」と言っています。

ここから得られた結論は結論はシステム外の変数を導入することを考えない限り「もはや新しい文明は誕生しない」ということでした。

世界式の結論を具体化したものが「予言」です。

上2つはルネの記述、キャタピラーはナルツィッセンクロイツから、アンについてはルネがマリアンに見せた「啓示の書」の記憶からでしょう。

要素を抜き出すと、星々から来た獣世界の羊水(=原始胎海)を飲み干してそこから百年後地上のすべての命は消されるというものです。そこから、世界は目の前に広がるこの姿=「啓示の書」が見せた世界になるだろうとされています。

注意すべきはここでは「生命」(文明)の終わりについてしか書かれていないということです。テイワットという世界の寿命ではありません。

「僕たちの命には限りがあるけど、未来のためにも、何とかして仲間を見つけ、力を得て災いを阻止しなければ…」(不思議な本のページ・2)。

自然哲学学院時代

ここでの重要な出来事は研究資源の獲得カーターに対する実験の失敗、そしてリリスとの再会でした。

この時期に関する資料は「不思議な本のページ・4~8」です。

研究資源の獲得

ルネの研究内容は歴史学(主にレムリア)であり、神秘主義であり、魔術でした。特に前文明に関する資料を集めるのは個人では限界があります。カノティラの近くにルネの残したものと思われる本と法陣がありますが、たぶん個人で研究していた時の拠点がここにあったのでしょう(カノティラが整理した可能性も)。

この段階ではジェイコブの体質謎鏡、「啓示の書」法陣「獣域」に関する研究をしていました。

研究を広げるために目をつけたのが友人のアランがいた自然哲学学院でした。こうしてルネは研究資源を手に入れることができます。

上の画像と見比べても分かるように機材(カメラ)があります。一番大きかったのは「人」だと考えられます。ルネは「学会」をつくり、水仙十字結社の基礎を築きます。

彼は深淵(ないし獣域)に対する研究をすすめ、真紅の石黒泥の研究、ペトリコールの調査もしていました。

カーターの実験の失敗

カーターの実験の失敗については、不思議な本のページ・5に書かれています。

その内容については詳しく書かれていないのですが、おそらく毒性のあるエリナスと血と肉を用いた肉体改造だったと考えられます。しかし、カーターの肉体はこれと「融合」することができませんでした。

ここで大きな転機が訪れます。従来の方法ではジェイコブのように特殊な体質を持つ人しか「新人類」になることができません。つまり、肉体を改造することは難しい。そこで、別の方法を模索する必要が出てきました。

次の記事で詳しく書きますが、レムリアでは至尊の神(至高神といってもいいでしょう)は「意志」だけの存在獣は「肉体」だけの存在人間は「意志」と「肉体」をもつ存在と考えられていました(人間は「原罪」として肉体を持つに至ったと考えることもできます)。ルネもこの枠組みを踏襲しています

ルネはジェイコブに対する実験の成功から破滅を乗り越えるには「肉体」を改造すればいいと考えていました。ようは、人類が「新人類」になれば破滅は乗り越えられるはずだと。しかし、こうした考えがうまくいかないと気づいたのがカーターに対する実験でした。

それ以後、ルネは「意志」の側に注目します。このアイデア自体は「ルネの調査ノート」のときに既にあったものでした。ただし、ここには二つ問題があります。「意志」を抽出する方法「意志」を容れる「器」の問題です。肉体を改造するのとは勝手が違います。

ここに関係してくるのが純水精霊とナルツィッセンクロイツです。

※こうした(広義の)「意志」(狭義の)「意志」「自我」から成ります。「自我」を構成するものが「記憶」「願い」「魂」「人格」の4つだと考えられます。「意志」と精神の関係は特に明言されていないのですが、単なる反応や衝動などと違い、特定の目的を持った心の働きであると考えられます。「自我」を失えば空っぽになってしまうのが普通の人間です。

カーターに対する実験の失敗はルネとジェイコブに大きな影を落とします。ルネはアランとの不和の原因をこの件にあると考え、最後までカーターを元に戻そうとしていました

リリスとの再会

おそらく最初にリリスを発見したのはルネです。「今度また院長に会いに来よう。マリアンも彼女を尋ねてくるそうだ」(不思議な本のページ・7)。

マリアンは繰り返し院長に会いに来ていたと考えられます。セイモアも水仙十字院の跡(≒安眠の地の空間座標)を彷徨っているリリスを見たことがあるという話をしていました。これがおそらくセイモアに潜水モードがある理由です。見てのとおりセイモアにはカメラがついているので記念撮影でもしたのではないでしょうか。

後の話ですが、ルネは建設中のゲシュタル塔に彼女を招待します(不思議な本のページ・9ほか)。こうして、リリスは結社の一員となります。

結社としての活動の本格化

この時期の重要な出来事はリリスとの再会、「大いなる秘儀」の失敗、ゼナイダの犠牲、ナルツィッセンクロイツの誕生、マレショーセファントムとの衝突です。

この時期に関する資料は「不思議な本のページ・9~13」「誰かの日誌」「記録」です。

塔の建設開始

転機は学院の封鎖です。名目は再編成でしたが、ルネの「学会」、カーターの不審死、あるいは海面上昇などの原因も考えられます。こうして「学会」は研究の場を失い、新たな拠点が必要になりました。そこで、イプシシマスの塔の建設が始まったと考えられます。

※不思議な本のページ・9までが「学会」と呼ばれており、イプシシマスの塔の建設途中までは「学会」だったと考えられます。そしてジェイコブが記した「記録」には「結社」と書いてあります。このころから「水仙十字結社」と呼ばれるようになったのではないかと考えられます。

この記録を見る限り、最初はあくまで合法的な組織であることをアピールしています。

※ここでいう「彼女の師匠」はおそらくマリアンでしょう。

「大いなる秘儀」の失敗

「すべてを溶かす原初の水へと落ちた」ということになっています。以下は私見です。

ここで意志と自我の話に戻します。ふつう、人は自我を無くせば空っぽになってしまいます。「記憶」「願い」「魂」「人格」のない人間などもはや人間ではありません。もし、そうしたものを越えた普遍的な意志(純粋な意志)、このような中でも溶けずに残る意志があれば、それはある種の原初の水の精霊となる資格があると言えます。そうしてそれは自らを再構築し、(広義の)意志の器になることができると考えられます。

これがルネが目指した「無私」であり、「真実の意志」だったと考えられます。

ではこれはどうなったかというと失敗します2回目の失敗です。

ジェイコブはとりあえずルネを「保存」することにしました。水に溶けてしまったルネを瓶に保管しているイメージです。

ジェイコブにはルネの回復、結社の崩壊阻止塔の完成という3つの課題が突き付けられました。加えて、ルネの身に起きたことを告げ、怒りをあらわにしたことでマリアンからも見放されます

ゼナイダの犠牲

ルネの不在をごまかしつつジェイコブはなんとか塔の完成にこぎつけます。しかし、ルネは依然として回復しておらず、また、結社の内部にもジェイコブのことを疑い始めた人がいました。それがゼナイダです。彼女は自分を支持する会員を連れて結社を脱退してしまいます。

「実験」

これについてはジェイコブの筆と思われる「記録」に続きが書かれています。ジェイコブも、密かに話し合っている人がいるということを把握していました。そして、「我々の研究に貢献するということにしよう」と書いています。

これだけだと何かわかりませんが、「日誌」の続きを読むと「先立って結社を脱退した人たちは、依然として塔のある場所にいる」と書かれています。

つまり、ゼナイダらの離反したグループはジェイコブによってルネ復活の実験に使われてしまったと考えられます。「実験」の詳細については下で検討します。

この日誌の人はジェイコブにこのことを聞きに行ったので当然生きて帰れなかったでしょう。

ゼナイダの犠牲の意味

ここのゼナイダの犠牲はカーターの犠牲とは全く意味が異なります

カーターの場合はジェイコブに次ぐ二つ目のサンプルを手に入れるという目的もありましたが、その前に死が目前に迫ったカーターを助けるという目的がありました。つまり、カーターの命を助けるためにカーターを犠牲にしてしまいました

ルネは、以前、死が目前に迫ったジェイコブを助けることができたのでエリナスの血と毒でも同じことができると考えたのだと思います(「ルネの調査ノート」)。

一方、ゼナイダらの実験はルネを助けるためであり、結社の分裂に対処し秘密を守るという実際的な意味もありました。つまり、ルネを助けるために他の会員の命を犠牲にしています

ここにより大きな目的のためなら他人を犠牲にしてもかまわないという考えが現れています。

※ここで退会する人を始末しなければならなかった理由としては、一つには結社の秘密を守る為というのが考えられます。また、ルネの記憶を集める必要があったということも考えらえます。

※カラフィアさんはマレショーセファントムの人

ジェイコブは何を考えていたのか?

振り返るとルネが一線を越えたときには必ずジェイコブが絡んでいました。深淵の探索(又はエリナスの血肉を用いた実験)もそうですし、カーターに対する人体実験もそうです。

なんでジェイコブはこんな考え方をしているのかというとルネの役にたちたいという一心だと考えられます。

写真ではそこまで年齢差があるようには見えなかったのですがルネとジェイコブはおそらく6歳程度の年齢差があります(「僕は歯が全部生え変わったからもう大人だけど、彼はまだ3本目が生え変わったばかりだ」)。

彼らは幼い頃に両親を亡くし、水仙十字院で一緒にすごし、同じ養親に引き取られました。つまり、ジェイコブからすればルネは実の兄のような存在だったと考えられます。だから依存していたのでしょうね。

ルネと比べるとジェイコブはもっと身近なもののために行動していたと私は思います。

しかし、気が付くと彼は全てのものを失っていました

ナルツィッセンクロイツの誕生

ジェイコブと錬金術

ジェイコブは「実験」で何をしているかというと錬金術です。彼は錬金術の素材を集めていました。「記録」の最初の方にレインドットのことが書かれています。

※深秘院はカーンルイアの観測機関でおそらく双子の降臨と何らかの関係があると考えられる組織です。

それまで全く出て来なかった錬金術の話が唐突に出てくる時点で付け焼き刃なのは明らかです。とにかくルネを回復するには身体(容器)が必要だったと考えられます。

ジェイコブの実験に対する推測

ここについては書かれていないので推測です。

「先立って結社を脱退した人たちは、依然として塔のある場所にいる」とありますが、塔の下には原始胎海があります。そして、ルネは「原初の水」に溶けてしまいました。

そうするとまずルネを再現するためには、誰かを代わりに原初の水に溶かして、それで身体をつくる実験をする必要があります。いきなりルネでやって失敗したら終わりですから身代わりが必要です。

以下は「他の人間で実験しなければならない」という記述の続きです。ジェイコブは噂を流している人たちを受けて「我々の研究に貢献するということにしよう」といいました。

ジェイコブが作ろうとしていたのはホムンクルスだと考えられます。通常、錬金術では人を作ることができません。私はこれについて以前、魂には設計図がないからと書きました。唯一、錬金術で「原初の人間」を作りあげたのがレインドットでした。

ジェイコブはというと似たようなことをしているようで全然違うことをしています。彼の使っている素材は人間ですからある意味でレインドットより過激なことをしています。0から人間をつくってみようという試みとは違います。

これが魔神任務4章2幕の話と繋がってくると考えられます。マーセルのアジトも実は結社と関係ある遺跡だったのかもしれません(歯車もありました)。

「実験No.16:ジェイコブ・インゴルドによる原始大海の研究結果に対する検証および革新を旨とする…」

まとめると、ジェイコブは人間を原始大海の水に溶かしてそこから身体を再構築する実験をしていたと考えられます。これが「実験」の内容ではないかということです。

ジェイコブは錬金術師ではないため、本を読みながらやってます。こんなやり方で成功するわけないだろと思われるのですが成功してしまいます

ナルツィッセンクロイツはルネなのか?

ジェイコブは実験を続け何とか一応人の形体を持つ水の塊を作り上げます。そこにカーターの一部の材料を加えて、アランの懐中時計を加えて土台を作り上げました。これらが素材なのはルネの「記憶」を有しているからだと考えられます。

アランがくれた懐中時計が「時間を経験している」というのは奇妙に思えるかもしれませんがテイワットではモノが記憶を有するということがあります。例えば「御肉丸」(サマータイムオデッセイ参照)なんかがそうでしょう。

ここでいうルネの記憶は、他人の目に映ったルネに関する記憶です。だから土台となることができると考えられます。

「彼は自分が二度失敗したことを覚えていないだろう。失敗した記憶により、彼は越えられなくなるからだ

ここに「嘘」があります。ルネは自分の実験が成功したと思っていますが、ナルツィッセンクロイツはジェイコブが錬金術で再構築した存在に過ぎません。ルネの記憶を有していますがそれはルネを素材としてつくったからです。ルネの実験は失敗していました

ここでルネと「理想の水仙十字」にズレがあります。後者はルネの実体を離れたあくまでイメージの存在です。ジェイコブはこの「嘘」を隠すために「理想の水仙十字」を追求しなければならなくなったと考えられます。

「ルネのため」が「理想の水仙十字のため」になり、「理想」の追求となったため歯止めがかからなくなったということです。ここに急進化の原因があると考えられます。

ナルツィッセンクロイツの誕生によって結社が確立したと考えられます。以後、「理想の水仙十字」のために、過激な活動が行われました。

リリスの力を使って「肉体」と「意志」を分離したり、ヒルチャールを改造したのはこれ以降だと考えられます

ナルツィッセンクロイツは見てのとおり純水精霊の特徴である縞模様を残しています。これで、「意志」を分離する能力を手に入れたと考えられます。

ジェイコブの錬金術が成功した理由のヒントはここにあると思います。純水精霊です。ヴェルーリヤ・ミラージュのイベントもそうでしたが、錬金術と純水精霊の使う能力は奇妙なくらい似ています。この辺りは以前に記事を書きました。

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ナルツィッセンクロイツの認識

ナルツィッセンクロイツは「今回の試みは成功だ」といっています。一方で「記憶と記録に少し違和感があるようだ。もしかしたら…」とも書いています。

つまり、ナルツィッセンクロイツは自分の誕生に気付いていたようです。これはおそらくジェイコブのためにルネが「偽日記」を書いた記憶が残っていたからだと考えられます(「ルネの調査ノート」参照)。今度はジェイコブがルネのために偽日記を書いたのではないかと。

もっとも、ジェイコブの懸念は杞憂だったようです。なぜなら「自分は世界の上にある存在だという思い上がりこそが、奇跡を起こすのだ」といっているからです。ナルツィッセンクロイツは原始胎海の水のコントロール権を取得することになります。

会員

マスターを頂点とする位階制度を採っていました。

表彰状とあるように組織に貢献した人に与えられていたものと考えられます。古代文明の歴史学者、教えを文学作品として消化した小説家、分かりやすく理念をかみ砕き普及させるのに貢献した書籍商、上級社会と繋がりのある美容の権威や舞踏家などが挙げられています。

お菓子屋(?)のスザンナを名誉会員にしています。

このほかにもゼナイダ、グリフィン・L・ランドルフ卿(貴族)、サー・エリファスなどがいます。

エーリッヒをスカウトしたのも、スザンナを叙したのもジェイコブだったということがやはり気になります。

これらが示唆するのは、結社の教えの一部は公開されており、会員もそれなりにいて広まっていただろうということです。結社の犠牲者はそれなりにいたと考えられます。

エリナスでの衝突

ここの最大の謎は爆発の原因です。衝突はさておきなぜ爆発が起きたのか、マリアンはどうして死ななければならなかったのかについては明かされていません。

キャタピラーはこのエリナスの衝突について「レッドへリング」(おとり)だったと考えています。

イプシシマスの塔の閉鎖

最終的に結社は非合法となり、イプシシマスの塔は封鎖されることになりました。

この特令(1■2号)というのが大事です。

ここから400年が経ち、「古き色合い」のジェイコブにつながってきます。エリナスでの衝突後、彼も長い間眠っていたようで、エリナスの血は彼の力を回復するために用いられたと考えられます。

彼は5カ所にノードを置いて(おそらくエリニュスの根がその1つ)、封印を解き、四象限を逆行させてナルツィッセンクロイツを待ちます。「聖剣」を手に入れた旅人はナルツィッセンクロイツを止めてこうしてフォンテーヌの平穏は保たれたと言いう話でした。

疑問点

ルネに関する疑問点

予言の要点は「星々から来た獣世界の羊水(=原始胎海)を飲み干して、そこから百年後地上のすべての命は消されるというものです」

魔神任務と同じように予言を成就させつつその裏をかくとしたら、①自らが「星々から来た獣」になるか、②地上の全ての命をかくまうことができる存在(宇宙又は世界)になればいいということになります。ナルツィッセンクロイツはおそらく②です。

ジェイコブ:「密合の契印」は私が逆行させた。「理性」の聖剣は作られた。「世界式」の正確性は既に検証された。「密合の契印」は古代フォンテーヌ文明において生命の源を封印した儀式だ。逆行した今、全てが解放される!彼は封印を突破し、生命の源を掌握する。極めて純粋な生命の水は彼の蘇生とともに世界を呑み込み——そうして新たな宇宙が誕生するだろう。あらゆる霊魂は永遠に保存される。意志の剣は海に沈み込み、正当な主の手に。我々全員が一つになれば、世界の滅亡に対抗できる力を獲得できる

「逆行」ということは、普通の流れがあってそれは原始胎海⇒生命の流れです。つまり、原始胎海の水の上昇を意図的に起こして世界を水没させてテイワットのあらゆる命を呑み込む。こうしてある種の一つの生命体(=世界ないし宇宙)が出来上がります。「聖剣」は意志の分離と統合ができるものとされていました。ナルツィッセンクロイツはその器だったと考えられます。

これで予言は回避したのかというと後半はまだわかりません。

カノティラはルネが残したと思われる「カギのようなもの」を「しるし」としています。そのため、彼女の視覚はメリュジーヌだからというよりはしるしの影響を受けている可能性があります。

リリスに関する疑問

キャタピラー:ああ、人の首を刎ねるというのは単なる比喩ですよ。リリスは「純水」なので、人の意志を溶かして抜き取る能力があったんです。水仙十字結社は自我を抜き取って「超凡入聖」を実現するために、彼女を利用していました。

この点については純水精霊は全てが水でできているからと考えるとわかりやすいと思います。だから、記憶も水の中に保存されていると考えることができます。一方、普通の人間はというと、半分以上は水ですからそういう考え方もできるかもしれません。しかし、アンはこういうことを言ってました。

アン:…でも、水に乾いた黒褐色の粉にかけても、再び血になることはない

結局のところそうやって人の意志を抽出してみたところで果たしてそれが「人」と言えるのかというと違うだろうというのが個々の結論です。

リリスの行方については濁されているので結局のところよくわかりません。ただ、「…院長の調子も良くない。彼女が持ちこたえてくれることを願う…」(ページ9)にあるように寿命が近かったように思います(純水精霊に寿命があるのかは謎ですが)。

(「抵抗の意志」を壊した後に「マリアン」の「」は外れます。そして元素視覚だと普通の人と同じ反応になっています。以前は純水精霊でした。)

リリスの中の「マリアン」は記憶だけの存在ですからそのままだと永遠に過去に囚われたままです。旅人が水仙十字聖剣により意志を断ち切ったことで、マリアンもまた「運命のご主人様」(「運命の行人」)になれたのだと個人的には思っています。

キャタピラーに関する疑問

ここで問題となるのは仮にキャタピラーがカーターであるなら、ジェイコブは以下のような対応を取るはずがないということです。

ジェイコブ:どうやら忘れているようだ、ヒルチャール。君は記憶も、知恵も持ってはいけない魔物だということを。君の起源を思い出させてあげよう。私とマスターが君に知恵を与えたのだ。もちろん、その知恵の炎を消すこともできる。

キャタピラーの誕生にジェイコブが絡んでます。ジェイコブがカーターの残りの一部を用いて生物錬金をしたであろうということはわかります。

ただし、ヒルチャールは知性がないと書かれることもあるのでそれを「増強」することができるかどうかはわかりません。

ここのシーンで登場しているのがなぜ「アン」なのかを考えるとキャタピラーもカーターの一部を持っているだろうということは推察できます。ほかにはキャタピラーが前世のことを思い出しているシーンもありました。

このシーンの3人には共通点があります。アンは「マリアン」の夢から生じた偶然の産物で、マリアンの記憶の一部しか持っていません。ナルツィッセンクロイツも上述のようにルネの記憶の一部しか持っていません(これについては儀式で切り離したからというのもあります。最後に「自我」が戻ってしまったと言っています)。キャタピラーもおそらくカーターの記憶の一部しか持っていません。その一部はルネの土台として使われました。

ということはやはりキャタピラーはカーターの一部を持っていたことになります。ジェイコブは本当にくるってしまったという結論を出すこともできます。

アランに関する疑問

世界任務が終わった時にアランは何をしていたのかと思ったのですが、新しい痕跡はありました。

「通告」に特令(1■2号)という記述がありました。ちょっと見づらいですが「特令172号執行チーム」と書いてあります。つまり、塔の中のマシナリーはアランがおいていったものだと考えられます。ナルツィッセンクロイツが邪魔されないように。

アランはマシナリーを連れてナルツィッセンクロイツのかなり近くまで来ていました

アランはナルツィッセンクロイツに何かを提案して断られました(不思議な本のページ・12)。時期的に言うとこれはエリナスの衝突の前です。これが何だったのかというのは今後の話だと思います。

ちなみに「ノート」はこれです。

おわりに

まとめると、水仙十字結社の急進化に寄与したのはジェイコブで、彼は錬金術を用いてナルツィッセンクロイツを再構築し、それを理想の水仙十字(ナルツィッセンクロイツ)としました。組織の急進化は、ジェイコブの「嘘」を隠し「理想」の水仙十字を求めたためだったのではないかという結論でした。

ヴェルーリヤ・ミラージュもそうでしたが、錬金術というのはテイワットの「真相」にかなり近い部分にあると個人的には考えています。

以上が水仙十字結社の歩み(ジェイコブ)についてですが、この世界任務の難しさがなんとなく伝わったと思います…。続きは水仙十字結社の考え(ルネ)に関する記事になります。こう分けたのは、水仙十字結社の組織の中心はジェイコブが担い、教義の中心はルネが担ったと考えたからです。

(つづく)

ManQ

原神も3年目となり新しい楽しみ方を探すべくブログを始める。
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神話は詳しくないので頑張って調べてます。

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