ジェイドの行方/「無名学者のノート」(ver3.6)

原神

世界任務「善悪のクヴァレナ」などのネタバレがあるので注意してください。砂漠の話が好きな人向け。この「無名学者のノート」という資料、よく読むといろんなものが見えてきて面白いと思いました。

「ナガルジュナ団」による警告

ここの3~4行目、「ナセジュナ団」となっていますが、原文を確認したところ「ナガルジュナ団」の誤訳と考えられます。那先朱那と那伽朱那は似てるしちょっと紛らわしい。

後述のように、ここの「ナガルジュナ団」は本物と考えられます。

自称「ナガルジュナ団」の略奪

「ナガルジュナ団」を自称する連中というのがポイント。なぜなら、スケプティック団はナガルジュナ団と呼ばれることを拒んでいました。ピュロンがいうにはナガルジュナというのは最初の「識者」でその名前を直接口にすることがはばかられる存在だというのです。そのため彼らは「サーマニヤ」(スケプティック団)(Order of Skeptics、懐疑論者の集団)を自称しています。原文は「矫论团」となっており、論を矯める(正しくする)集団というニュアンス。

ShamaniyyaはGPT4に聞いたところアラビア語の「シャーマニズム」だそうです(調べたが出てこない)。

つまり、このパーシド隊を襲ったのは「ナガルジュナ」団ではありません「ナガルジュナ団」を騙った何者かということになります。彼らはナルヴァラスという謎の人物を理由に、「学術資料を焼き払う」などあたかもナガルジュナ団かのように偽装しつつ、略奪を行いました。

ナルヴァラスというのは、「びっこを引いているうえに目も見えない、ただの老いぼれ」「口もろくに聞けない」といわれていること、ノート4からするとマシーラだと考えられます。

簡単にマシーラについておさらいすると、タニット部族が合議で物事を処理していたときの九長老の一人で、バベルを除く長老たちの唯一の生き残りでした。彼は、タニットの惨劇の中にもおらず、事前に避難していたことからまだ生き残っていると考えられました。彼はジェイドに旅人が裏切り者であると吹聴した一人です。

そして、極めつけは聖骸サソリの毒、タッドラーの「成人の儀」を覚えているでしょうか?そのとき、赤鷲、聖骸サソリ、聖骸トビヘビを倒してきました。砂漠の民は毒キノコと毒蛇(ちょっと高価)などに加えてサソリの毒も使っていたようです。サソリを捕まえるのは、サソリの毒血を採るためでした。

危険な「成人の儀」に同項させたり、タッドラーとの戦わせたことなどからわかるようにマシーラは旅人を何度も死の危険に導いてきました。ユフトゥンの任務もそうですが、あそこの世界任務はすべて「旅人の死」に向けられているという視点で見るとおもしろいところです。

「ナガルジュナ団」との和解

サソリ毒について使者に聞いたが、連中は毒の武器は使わないそうだ」。つまり、矢に毒は塗られていなかった。パーシド隊長の怪我を治療した誰かが毒を盛ったということです。彼らが、「ちょいとこらしめ」たと言ったのはパーシドを矢で追い返したことだと考えられます。

そして、保証人と呼ばれる人は、「青紫色の髪と浅黒い肌を持つ少女」「幼い外見」「体中に刻まれた傷跡」ということから、ジェイドであることがわかります。「面白い機関組立機」はブンブンです。彼女は旅人と別れた後に、若くて精悍な砂漠の民を集めて新たな傭兵団をつくり、そこの女首領になったようです。

ジェイドもおそらくこれら一連のパーシド隊の壊滅がマシーラの悪だくみによるものだということに気付き、再び彼を追い続けているという。

まとめ

整理すると次の三者が出てきます。

①パーシド隊長が交渉したのは本物の「ナガルジュナ団」
②「ナガルジュナ団」を自称する連中
 おそらくマシーラと共謀している。ノート1で付けまわしていたのも彼らか。
③保証人となったジェイドを領主とする傭兵団

マシーラは傭兵に偽装して相変わらず悪巧みをしながら逃亡を続けている。「びっこを引いているうえに目も見えない、ただの老いぼれ」「口もろくに聞けない」と言われているように、完全に相手を油断させていました。九長老の中で彼だけがなぜか生かされていたように、言葉巧みに傭兵に紛れ込んだのでしょう。おそらく彼が見張りの人数やら位置やらを漏らしていたのではないでしょうか。

砂漠のダークな一面が伺える面白いテキストでした。

(おわり)

傭兵のノートにはバベルのことが書いてあったり地味に面白い。

ManQ

原神も3年目となり新しい楽しみ方を探すべくブログを始める。
ストーリーのテキストをじっくり拾って読むのにはまってます。
神話は詳しくないので頑張って調べてます。

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