昔から繰り返し話題になるアンバーのおじいちゃん。今まで出てきた話を整理します。
※ver4.4のイベント「遠方より来たる朋友」に関連して書くつもりだった記事です。
アンバー、エウルア、煙緋のキャラクターストーリーのネタバレがあるので注意してください。
アンバーの祖父について
アンバーのおじいちゃんに関する話は風を捕まえる異邦人(序章第1幕)のかなり最初の方に登場します。神像に触れて風神の加護を得て、その後、トワリンとウェンティに出会って、次に出会うのがアンバーです。
怪しい旅人とパイモンに対してアンバーは旅の目的を尋ねます。旅人がアンバーに目的が行方不明になった兄(妹)を探すことであると告げると、アンバーは少し黙ってしまいます。
パイモン:おいらはこいつと一緒にその兄を探しているんだ。
アンバー:へぇ…家族を探してるのね。
アンバー:…
何気ないセリフなのですが、のちにアンバーはここで行方不明の自分の家族のことを考えていることが分かります。
アンバーの祖父についてはキャラクターストーリーに詳しく書かれています。
アンバーの祖父は璃月港から来た傭兵の首領で、大陸を跨るキャラバン隊の護衛をしていました。あるとき、護衛をしていたキャラバンが「巨大な魔物」に襲われて、彼だけが西風騎士団の医者に助けてもらいます。
アンバーの祖父はその恩を返すために西風騎士団に入り、偵察騎士小隊をつくり、自ら率いるようになりました。
やがて彼はモンドで家庭を築きます。孫のアンバーがいるくらいですから相当長い期間モンドに居たことが分かります。
しかし、4年前に彼は何も残さず姿を消します。偵察騎士小隊は支柱を失いバラバラとなってしまいました。アンバーは祖父の残した偵察騎士というポジションを続け、祖父失踪の真実を探ることにしました。
わたしはおじいちゃんのために騎士団に入って、ジンさんのために団に残っているの。…そして今は、あんたがわたしにモンド以外の空を見せてくれた。とっても嬉しいよ。(アンバーを知る・4)
アンバーの祖父は璃月港から来た傭兵の首領で、大陸を跨るキャラバン隊の護衛を担当していた。ある運搬任務で、キャラバンが巨大な魔物に襲われ、彼一人だけが西風騎士団の医師に助けられた。
故郷に戻る顔がないと思ったアンバーの祖父は恩返しのため、そのまま西風騎士団に加入した。
彼は騎士団のために偵察騎士小隊を作り、自ら騎士たちを訓練し、引率していった。
やがて、彼はこの土地で最愛の人と出会い、自分の家庭を作った。(ストーリー2)
4年前の出来事をきっかけに、アンバーは大きく変わった。
あの日、彼女の祖父は騎士紋章と剣を騎士団に残し、何も言わずに去っていった。手紙も何もなかった。
元々、祖父に頼りっきりだった偵察騎士小隊は、支柱を失い散り散りとなった。
収穫のない任務を数回経た後、偵察騎士の存在感はますます薄くなった。小隊の制度は保てていたが、実際はすでに壊滅的な状況であった。
経験豊富な騎士たちは別の隊に異動するか、騎士を辞めて家に帰った。「偵察騎士小隊」のメンバーはどんどん少なくなり、日常の見回り任務もこなせなくなった。
更に悪いことに、去った祖父を「反逆者」だと考える人がいた。それにより、偵察騎士の評判はますます下がった。
当時、偵察騎士になったばかりのアンバーは、小隊の崩壊を目の当たりにし、初めて落胆と悔しさを味わった。早く一人前になりたい、本物の偵察騎士になりたいと彼女は願った。
きちんとした計画も、熟練の技もないが、彼女には自信と勇気がある。
彼女は偵察騎士を受け継ぎ、祖父の行き先を調べたいと思った。
そして何より大切なのは、祖父の責任を受け継ぎ、この土地を守ることだった。(ストーリー3)
エウルアとアンバーの祖父
エウルアとアンバーはエウルアが騎士団に入る前から知り合いで、エウルアはアンバーの祖父に弟子入りしていました。
…(中略)…
これらの変化を一番嬉しく思っているのはアンバーだ。なにせ、エウルアが騎士団に入るずっと前から二人は知り合いなのである。祖父の弟子であったエウルアを、アンバーは心の底から信頼している。(「キャラクターストーリー4」)
…(中略)…
様々な悩みを心に抱えながら、彼女は世に忘れられた年老いた偵察騎士に弟子入りした。そこで広い心と堅実であることがいかに大切かを学んだ。
恨みや復讐よりも、家族や他人よりも、まずは「自分自身」を見つけなければならないことを学んだ。
「自分」らしい生き方、「自分」を守るすべ、「自分」の目標…
恨みや復讐を口にしてきた彼女だが、その根の善良さと打たれ強さは本物だ。
エウルアだけの優しい復讐の道。彼女がその道を見出した瞬間、神の目が静かに現れた。
(「神の目」)
ここでいう「あの人」というのは師匠であるアンバーの祖父を指していると考えられます。
面倒な女、彼女の頭脳には何千…いえ、何万冊もの本が詰まっている。彼女はローレンス家の悪しき歴史を、日付まではっきりと暗記しているわ。彼女なら、あの人の行方が分かるかもしれないけど、そんなことを頼むのは気が引けるわね…(リサについて…)
それ以来ずっと連絡を取っているの。彼女の賢いところ、結構好きなのよ。規則を大切にはしているけど、融通も利いてね、騎士団の人たちも彼女から学んだらいいのに…それに彼女なら、私が探しているあの人を見つけられるかも…私への恩返しとしてね。(煙緋について・見解)
エウルアもまたアンバーと同じくらい祖父の行方の真相を追っています。
彼が騎士となった経緯
分かっているのは、大陸をまたがるキャラバンの護衛をしており、その途中で巨大な魔物に襲われて、西風騎士団の医者に助けられたということだけです。
助けたのが西風騎士団の医者ということからすると彼がケガをしたのはモンドの周辺だった可能性が高いと考えられます。
モンドからドーンマンポートの経路が不明なのですが、船着き場があるので上のルートを一つ考えてみました。ただし、ボートとクレーンがあまりに小さすぎる。バイダ港がアレなので問題がない気がします。
風龍廃墟は見たところ通れそうなところがありませんでした。
モンド地域にいた「巨大な魔物」と言えば魔龍ウルサです。この龍は何年か前に「博士」によって退治されるまで、遥か昔からモンド周辺に住み着いていたとされます。
アンバーのおじいちゃんが護衛していたキャラバンはモンドで魔龍に襲われたと考えられます。
モンドのスパイについて
彼は「故郷(璃月港)に戻る顔がない」と語っていたことから璃月に戻りそこで余生を過ごしているとは考えづらい。
そうするとモンドに関係する未開放エリア、ドーンマンポートにいる可能性があります。例えばドーンマンポートの導入で出てくるのかもしれません。ドーンマンポートは過去にアビス教団が関係する事件がありました。
モンドはアビス教団に狙われている国です。
アビス教団はあちこちで悪いことしてますが、直接七神の国を攻撃することは珍しいと思います(璃月では新しい魔神をつくろうとしていましたが標的はモンドだったのではないでしょうか)。
たとえば淵下宮においてもある書物を探していただけですし、スメールで遺跡巨像のコアを探していたのもその力を自分たちの下へと取り戻そうとしてだけでした。
アビス教団がモンドを攻撃する理由はおそらくセレスティアへのゲート(と図書館の禁書)の存在でしょう。天空の島を直接攻撃できるのであればわざわざ他の七神を相手にする必要はありません。
ファデュイも目指すところは同じですが、アプローチの仕方が違います。ファデュイは神の心を集めています。
そうすると要地であるモンドにアビス教団の内通者がいてもおかしくありません。ここで気になるのがアンバーの祖父が「反逆者」と呼ばれていることです。
更に悪いことに、去った祖父を「反逆者」だと考える人がいた。それにより、偵察騎士の評判はますます下がった。(アンバー・キャラクターストーリー3)
アンバーの祖父は西風騎士団に長くいたことから内部事情にある程度詳しかったと考えられます。裏切った先が宝盗団やファデュイの可能性もありますが、モンドの敵というと上述のようにアビス教団が考えられます。
これはエウルアと煙緋の出会いにも関係してきます。エウルアはドーンマンポートから璃月港に運ばれるアビス教団の危険物を追っていた時に煙緋と出会いました。
話せば長くなるけど…ある日、アビス教団の危険物を追跡していたら、たまたま彼女を救出したの。当時、教団の危険物は一般の貨物を装って、ドーンマンポートから璃月港まで運ばれていた。彼女はその商船の顧問を担当していて、貨物に問題があることに気付いて、独自に調査していたらしいけど、結局危険な状態に陥ってしまった。私たちの到着があと数分遅れていたら、大変なことになっていたわね。(エウルア「煙緋について・出会い」)
ちなみにですが、このドーンマンポートの事件についてはすでにエウルアが解決しています。
アビス教団はドーンマンポートという人間の物流ルートを使っていたことから、誰かしら人間の協力者がいたと考えられます。
ストレートに「カーンルイアのスパイ」と言われているのがガイアなのですが、彼はそういう活動はしていないと思います。
理由は単純でガイアがディルックに本当にすべてを告げたのだとしたらそのままにしておくはずがないだろうというものです。やってるとしたら逆スパイ(二重スパイ)だと考えられます。
そうするとモンドには他にスパイがいてアンバーの祖父も候補となります。
その行方
現状のヒントは掲示板の記述だけです。
「そういえば、昨日友人が戻ってきた。40…いや、50年ぶりに会ったな…でも彼が風の翼をもって飛ぶ姿を見ると、絶対に彼だと分かったんだ…」
「若いころは一緒に荷物の護送をしていたが、その後彼がモンドで騎士になったらしい…年取ってこっそり帰ってくるなんて、本当に神出鬼没だな、今までどうしてたんだろうな…」
ただし、こう書いてあるから彼が軽策荘にいるとは限りません。
結局のところ分かったのは4年前に一言もなく行方不明になってその後に軽策荘に寄ったということです。軽策荘を北上した可能性も考えられます。
その先がドーンマンポートなのか、スネージナヤなのかあるいは隠居するための小屋なのかはわかりません。これだけ引っ張っているのだから何かしら深い理由があると思います。
まとめ
アンバーの祖父は長い間モンドの騎士として勤め、内部の事情に精通していました。そして、4年前に失踪した後に、一部の人たちが彼を「反逆者」と呼びました。
モンドはセレスティアへの入り口と禁書からアビス教団に狙われており、「反逆者」というとアビス教団の内通者が考えられます。
アビス教団はドーンマンポートという人間の物流ルートを使っていたことから、誰かしら人間の協力者がいると考えられます。
この候補としてアンバーの祖父の名前が挙がるのではないかということです。
しかし、私はアンバーの祖父が直接アビス教団と関係しているとは考えていません。それこそ恩を仇で返す行為だからです。どちらかというと彼の護衛していたキャラバンを襲った「巨大な魔物」の正体、これがアビス教団と関わっていたのではないかと思っています(つまり、魔龍がアビスの怪物なのではないかということ。アビスエネルギーの特徴的な紫色も持っています)。
彼が去った後にアビス教団からの襲撃が増えたなら、彼が「反逆者」であると疑われる理由もあると考えられます。もっとも、この場合は偵察騎士の仕事が機能しなくなったから襲撃が増えたと考えることもできます。必ずしもアンバーの祖父がアビス教団と通じていたという結論にはなりません。
ver1.0からずっと仕込まれているアンバーの祖父の行方。そこにアビス教団の影が見えるという話でした。
(おわり)
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