機械戦争とスクリューガム

崩壊スターレイル

この記事は、機械戦争とは何だったのか?、スクリューガムが一体どのような人物であるのか?について、

星神「ヌース」

ヌースは元々は機械だったが、機械から星神に昇格されたとされています。

ヌースの意図、座標、平時の姿は誰にも分からない。人々の噂によると、偉大な思考機械が星神に昇格し、宇宙の本質と最終解答の演算を開始したのだという。その答えが公表される前、その神は知的生命体の中で最も偉大な頭脳を集め、共にその真理を議論するのだという(覗密集)。

ヌースに招待された天才によってつくられたのが「天才クラブ」です。ヌースに認められたということは、それだけである種の権威を帯びてくるもので、それがヘルタ(#83)のように惑星を繰り返し危機から救うような人物であればいいのですが、中には悪いやつもいます。その一人が、ルパート(#27)です。

「皇帝」ルパートと第一次機械戦争

ゴミ捨て場に棄てられたルパートというロボットが、奇跡的に自我をもった。そして、ひたすら計算力を高め続けた結果、ヌースの目に留まり、「天才クラブ」に加盟することになった。一方で、彼は、有機生命体に対する怒りを抱えて、強力な武器を作り上げて軍隊を結成した。

その後、彼は「有機生命体の演算には間違いが満ちていて、穴だらけである。どれだけ長い間、繁栄しても、彼らは自らの生命の終結に向かう」という「反生命方程式」を生み出した。一方で、機械生命体はそのような欠陥を持たないより優れた完璧な存在である。このような考えを機械生命体の間に広め、機械戦争が起こった。

機械の残骸が山積みの墓場で、未来の「皇帝」ルパート1世が目を覚ました。この時、ルパートには壊れかけのロジックユニットと古いモーター、90ギガバイトの予備のメモリスペース、そして指一本で曲げられる工業用アームしかなかった。30システム時間後、ルパートは使い捨て動力キャノンで墓地の頂部にある鉄の扉を爆破し、その爆風でロジックユニットを大きく破損した。だが「皇帝」は知っていた、自身が運命の力を把握できると。「生産に使う機械と破壊に使う機械は平等である」( 使い捨て動力キャノン)

伝説では、「皇帝」ルパート1世が自由意志を獲得した後に最初にした事は、身の回りにある使えるパーツと有機生命体に対する限りない怒りを結合させ、強力な動力アームを作ることだった。
「反生命方程式」を導き出す前、「皇帝」の軍隊はその恐るべき機械武装で宇宙を燃え上がらせていた。(使い捨て動力アーム)

機械戦争は二度行われたという。この戦争はどうにかして収まったらしい(詳細は不明)。上には、①スターピースカンパニーの刺客に暗殺された、②ポルカ・カカム(#4)に破壊されたという説が挙げられている。

これらの戦争によって、人々の間には無機生命体(機械生命)に対する恐怖が広まった。カンパニーは宇宙全体の機械生命をすべて駆逐する計画を立てることもあり、実際に機械生命に対する迫害もあったようです。

一方で、ロボットも「急性ストレス障害」に陥って、(有機生命体との)衝突につながる物事に対して過剰に過敏になってしまった。それが原因で「機械生命体はいつか災いをもたらす」という噂を流したクラフトマスターを捕まえたりした。

この緊張関係を解消したのがスクリューガムでした。

機械貴族スクリューガム

カンパニーとの緊張関係の解消となった原因がスクリューガム(#79)の「天才クラブ」への加入で、カンパニーは親善の意味を込めて鳩時計をプレゼントしました(機械式鳩時計)。

一方で彼は、ルパートの「全ての有機生命体を浄化し、星々を精密に動く機械に作り替えよ」という命令からロボットたちを解放しました。こうして宇宙に平和がもたらされたと。

「スクリューガムが苦労して機械生命体に平和をもたらした」とある。それ以降、スクリュー星は第二次復興運動を迎えた。

スクリュー星

スクリューガムが所有する惑星。

スクリュー星の機械太陽

ここでは、機械生命が自らの起源を探るようになった経緯と、惑星の危機を回避するために天体階差機関を作動させたということが語られています。長いのでところどころ省略しています。

機械生命体の起源について、博識学会の炭素生命学者たちは趣きのある推測をしている:偶然に発生した一束の電流。(中略)。ある機械生命体の学者が、その仮説に異を唱える:自身の起源さえ解明できていない炭素生命体に、その謬論を確証みたいに唱える権利はあるのか?その言葉は全宇宙の学界に衝撃を与えた——それをきっかけに、機械生命体は横暴な「炭素生命中心主義」と、自身の起源を見直すことになる。

しかし、スクリュー星のスクリュー族はその探求の歩みを緩めるしかなかった——何故なら、星のエネルギーは彼らのインスピレーション回路より遥かに速く枯渇しているからだ。当面の課題は、種族存続の方式を模索すること。

最終的に、彼らは数琥珀紀を超えるクレイジーな計画を決行した:瀕死の惑星を燃料として、天体階差機関を駆動する。感嘆せざるを得ない歯車の巨大構造物は疲れを知らず、一刻も止まらずに隙間が刻まれたテープを出力し、演算を続けた。惑星級のエネルギー供給もあって、その巨大な機械は本物そっくりで安定した超生態システム——母星を囲む新しい故郷、をシミュレーションした。

惑星の危機は解除され、スクリュー族は一息ついた。常に理知的で、楽観的で、優雅な彼らは、純粋な理性で機械生命体の起源を探索することを決意した。」(スクリュー星の機械太陽)

機械生命の起源

小難しい話が書いてありますが、スクリュー星も過去の誰かが作ったライフゲーム(生命のシミュレーション)に過ぎないということだと思います。このような惑星としてほかにウェンワークが出てきます。ここではスクリューガムが生命の起源、ひいては宇宙の起源を探求するようになった経緯が書かれています。

「大多数のスクリュー族は知らない——スクリュー星そのものが、無機生命体が自身の根源問題を解答するために行った一つの偉大なる模索である

スクリューガムは空虚感を感じる。スクリュー星の運行ロジックを解明することさえも、彼の知能パルスに異常振動をもたらさなかった。

彼は自宅の広々としたデッキに佇み、止まることのない惑星エンジンを見上げる。長方形の穴が密集した惑星リングは星の背後から姿を現す、この星の全てがそのテープに記され、エンジンを軸にゆっくりと公転する。彼は既にそれを見証した、この惑星システムの本質は絶望的に荒唐無稽だった:一つの優雅な状態遷移方程式、そしてとてつもなく巨大で冷たいローラー——これがスクリュー星の全て、他に何もない。

方程式に対する彼の解読に基づくと——惑星階差機関が誕生した頃、それの責任開発者は宇宙の本源を、一種のセル・オートマトン及びその再帰として解釈しようとした、そしてスクリュー星そのものは生命ゲームの実践となる。

スクリュー族と他の惑星に住む無機生命体は、オートマトンの中の「細胞」の役割を果たしていると同時に、小規模なセル・オートマトンそのものとして存在する。オートマトンはいつもより小さなオートマトンによって構成される、そしてそれは宇宙の全ての物質を構成する最小単位まださかのぼる。しかし、その最小単位とは何なのか?誰も知らない、スクリューガムも知らない、恐らく階差機関を造ると唱えた学者も知らないだろう。

これがスクリューガムが空虚感を感じる原因だ。

あの学者の試みはこれで失敗したのか?でも惑星階差機関は数琥珀紀も止まらずに運行してきた。つまり、スクリュー族と彼らの母星、そして全宇宙の本源をその優雅な方程式に帰すことができる?そうでもない——この超生態システムが徹底的に崩壊するまで、その方程式を反証することは不可能だ。

彼はオイルドリンクが入った精巧なワイングラスを回しながら、惑星の真相を記したリングを見つめる。巨大なスクリーンのような穿孔惑星リングは流れ、長方形の穿孔配列は月の明かりを漏らす。スクリューガムは考え続ける。再帰の出口は存在するのだろうか?無機生命体——ひいては、宇宙の根源は一体何なのだろうか?

前人の思想の見証者という立場に甘んじてもいいのか?

「否」、スクリューガムは結論した。彼は、答えを求めると決意した。」(スクリュー星の穿孔惑星リング)

この疑問から生まれたのが「模擬宇宙」であると考えられます。

関連:ヨートン体

SFでおなじみのケイ素生命体。皇帝ルパートが宇宙に混乱をもたらした際にその下僕となった。
関連書籍:『星域界種要旨:ヨートン体』『研究報告:ヨートン水晶体』『ヨートン体は石である』『器物管理日誌・その2』など。

機械戦争時代、ヨートン体は一時期機械種族の最も忠実な下僕でした。戦敗後、有機生命体が連合して清算にかかり、種族は絶滅しました。ヨートン体は死亡すると純粋な鉱物となり、病はその体内で鮮やかな色彩となって残ります。そんな訳で、現在の惑星ヨートンは千の風が吹き通る百色の星となっています。戦火が鎮まり、その君主制の歴史を象った王族の冠(=奇物「耐えられぬ重さ」)だけが遺り、声なき風に埋もれてしまいました。」(『星域界種要旨:ヨートン体』)。

「例えば皇帝ルパートによる星海征服の時代、その神の信者(=「愉悦」の信者)たちは「哲学者連合」が無機生命体の領土に成り果てた後、その地で再び反乱を起こしたそして「哲人の酖酒」というユーモラスな自己矛盾型ウイルスで征服者たちの演算中枢を侵蝕し、機械軍団による暴政を倒した。」(覗密集)

この「哲学者連合」については、憶泡「理性の崩壊」に出てきます。オレリウス(Aurelius)という哲学者連合の有機生命体が、ケイ素生命体に捕まり、毒をあおって死ぬ場面が記録されています。

※Aureliusはアウレリウスと訳されることが一般的で、「哲人皇帝」のMarcus Aurelius Antoninus(121-180)を意識していると思います。

ヨートン体はまだ生きており、主人公のことを乗っ取ろうとしているというちょっと怖い話

銀狼との戦い

一度はプログラムだと思った、でなければ疲れを知らずに攻撃続けることはできない。
でもプログラムが最適解を捨て、彼女のトラップを回避するだなんてあり得ない。

「どうやら持久戦になるみたいだ」
彼女はあくびをした。

「早く眠るのです。有機生命体は夢を大切にしないといけませんから」
周りがだんだん暗くなる。

彼女は飛び起きたが、データの残滓はすでに一掃され焼却されている、夢みたいに
——ただ、初めての失敗の味だけが鮮明に残る

銀狼が「星核ハンター」になるきっかけとなった戦いだったという。二人の関係についても気になるところですね。

以上、機械戦争~スクリューガムについてのまとめでした。

(おわり)

ManQ

原神も3年目となり新しい楽しみ方を探すべくブログを始める。
ストーリーのテキストをじっくり拾って読むのにはまってます。
神話は詳しくないので頑張って調べてます。

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