第3章 第3幕、第4幕の感想

原神

前回のあらすじ

ドニアザードと約束したとおり、花神誕祭にオルモス港からシティに戻った旅人。祭り当日は彼女と一緒に祭りを見て回った。しかし、大トリともいえる「花神の舞」が大賢者アザールによって中止されてしまう。不本意ながらもその日を終えたはずであったが、翌日にまた同じ日を繰り返していた。

その過程でナヒーダという少女にであう。彼女こそが草神クラクサナリデビであった。共にこの輪廻がなんであるのか解決に奔走した。

スメール人は夢を見ないというのは誤りで、実際にはアーカーシャが夢を回収していた。ニィロウが夢の主であることがあることに気付き、ようやく、「花神誕祭の輪廻」から脱出することができた。幸い、ドニアザードも助かったものの、人々をこのような危険な目に遭わせてまで一体何をたくらんでいたかについては謎のままであった。

第三幕 迷夢と虚言と欺瞞

あの件から休養し体力を回復し、キャサリンの体を借りたナヒーダと再会する。そして、賢者たちの目的を明らかにするために、花神誕日の日に大賢者と一緒にいたセタレに目をつける。彼女は砂漠出身の天才で、賢者たちのそばに使える助手となった。セタレは内心、賢者のやり方に違和感を抱きつつも、流れに身を任せて共犯者になった。そこで、問題を直視させるために、彼女がバザールでいつも訪れる人たちに「憑依」することで、問題に直接向きあうように仕向けた。

旅人の迫真の演技もあり、「キングデシェレト」の名の下に攻め立てることで、心理的防御を突破した。彼女は「夢境量産」過程の設計者の一人に過ぎなかったが、「プロジェクト」の「機密ファイル」を持ち出すことを約束した。しかし、約束の場所に場所に彼女は現れなかった。

代わりにあらわれたのがファデュイ執行官第2位「博士」。彼は、アーカーシャ端末を改造し、旅人らが世界を救ったヒーローであるという情報を潜在意識に読み込ませ、異様な光景をつくった。ナヒーダは、民衆の意識を支配して、旅人らが逃げるチャンスを作った。しかし、その過程でキャサリンに憑依していたのが草神であるということがバレてしまう。

博士の画像

からくも逃れた旅人は、別の手がかりを探すべく、ティナリのもとへ。第一幕において、知論派の賢者カジェがガンダルヴァー村までわざわざティナリを説得にきていた。しかし、ガンダルヴァー村につくも、コレイからティナリはパルディスディアイに行っているということを伝えれらる。

パルディスディアイにつくと、キャサリン(ナヒーダ)と再会する。ナヒーダは旅人の元素力を感知することでだいたいの旅人の行き先が分かったらしい。そして、「プロジェクト」について尋ねるためにティナリを探す。

パルディスディアイでハイパシアと再会する。なにやらテンションの高いハイパシア。なんと彼女は神と意識を交わすことに成功したと話す。ハイパシアによって意識をつないで見せてもらうと、それは散兵の記憶であった。

気がつくとあたりがエルマイト旅団に囲まれており、ナヒーダが襲われてしまった。旅人は彼女を助けようとするも、一歩間に合わず、指先がふれた瞬間に「意識交換」がなされた。旅人の目にはナヒーダが幽閉されているスラサタンナ聖処、そして、散兵の姿があった。

ナヒーダは「博士」は意識を閉じ込めておく方法を見つけたから同行はできないという伝言を残していた。旅人は今までの情報を総合した結果、「プロジェクト」の概要が見えてくる。ティナリが知っているのは「世界樹の修復」と関係があるかもしれないということ。旅人は散兵を「神にする」手伝いをしているということに気付く。ハイパシアがふれた神の意識とは散兵のものだった。「新たな神の創造」と「世界樹の修復」にどんな繋がりがあるのかはわからないが、旅人らは手がかりを求めて砂漠に行くことに。

キャラバン宿駅につくと、アルハイゼンと再会する。彼は賢者の「プロジェクト」には参加していないが、神の缶詰知識の出所を調べるために砂漠に向かっていた、そして、同行してアアル村に向かうことに。

アアル村につくと、大マハマトラであるセノが襲い掛かってくる。そして、アルハイゼンが神の缶詰知識を持ち歩いていたことが明らかになる。アルハイゼンに対する信頼が揺らぐ一方で、ディシアまでかけつけて収拾のつかなくなったところで、砂嵐が襲ってくる。そこを、キャンディスが助けに来る。

気まずい空気の中にセノが砂漠に来た理由を知ることになる。「自己追放」。教礼院のプロジェクトに不審な点を見つけ、そこを担当していたのが大賢者アザールだった。照合申請を出したところ大賢者は拒否し、その上、大マハマトラは賢者を審判する権利はないと言い放った。それで、彼は教礼院の監視を逃れ、独自に調査をするべく自己追放の道を選んだ。

そしてセノから、賢者がアルハイゼンに対し、金髪の旅人を調査するように言っていたとのことまで言われてしまう。とにもかくにも、なんとか誤解は解けた二人。

砂嵐
アアル村の村長、アンプおじさんがいうには砂嵐がますますひどくなっていて、前より頻度が増えている。そして、地震が起きることもあり、こういった現象は、世界樹の枯凋と関係しているらしい。世界樹の枯凋は森に「死域」を作り出す一方、砂漠には砂嵐や地震をもたらしている。

グラマパラ
アアル村の人々は、教礼院から追放された「狂学者」のことをグラマパラと呼んでいる。そして、グラマパラが謎の失踪をしていることを告げられる。アアル村にとどまっていると、狂学者はなぜか落ち着くらしい。彼らがグラマパラと呼ばれるようになったのは、かつてアアル村で激しい地震があった時に、ある今日学者が両手で大地に触れ、淡い緑色の光を放ち、村を守ったという話から。

セノとグラマパラの失踪について調査するなかで、「淡い緑の光」について、旅人はそれがクラクサナリデビの力であったという。狂学者たちはアーカーシャをつけていたからだ。セノは旅人が嘘をついていないことに気付き、「神は、ずっと俺たちのそばにいたのか…」と「存在しない神」のように扱われていた神に対し、複雑な感情を抱いた。

村の子イザークも「おじいちゃん」を探すために参加する。おじいちゃんの手がかりを求め、村の住人に聞き込みをしようとするところで三幕おわり。

第四幕 赤砂の王と三人の巡礼者

セノと一緒に村人への聞き込みを進める中で、キングデシェレトの過激派の噂を耳にする。彼らは、キングデシェレトの復活と、教礼院に対する不満をぶちまけていた。背景には砂漠の生活が苦しいということがある。

学者の家を捜索したところ、かすかに残っていたお香の匂いに気付き、誰かがお香をつかってグラマパラをおびき出していたということがわかる。

一旦落ち着いたところで、村長の家に戻り、ディシアらとともに状況を整理する。そして、過激派の代表に会うために、キャラバン商隊へ向かう。頭の切れるディシアの計略にまんまと引っかかった過激派は捕まり、そして、キャンディスが、グラマパラ失踪の真実を聞き出した。

彼らが言うには、グラマパラがキングデシェレト復活のための最適な「生贄」であるといった謎の人物がいた。それを鵜呑みにし、引き渡してしまったという。その謎の人物はマントを羽織って、顔を厳重に隠し、キングデシェレトの使者を名乗っていた。

アンプおじさんはこれを聞いて、かつて教礼院の者がグラマパラを連れて行こうとしたことを思い出した。その時は、村の一員であるからという理由で、断ったという。教礼院は何らかの「用途」を見出したからグラマパラを連れ去った。

新たな手掛かりを探しに行こうとしたところで、アルハイゼンと再会する。彼は、旅人らと別で独自の調査を行っていた。そして、旅人らが見落とした手がかりを見つけていた。村の住人シャニによると、夜中に変な泣き声が聞こえたという。そう遠くないところに廃病院がありかつて魔鱗病の治療を行っていた。そこを調査することに。

夜になると病院の地下から人がわめく声が聞こえ、その発生源を調査すると、その声の主はアルハイゼンの先輩の学者であるラザックだった。彼がひとり残されただけで犯人は逃げ去った後だった。ラザックの症状は、神の缶詰知識を使用したエルマイト旅団のミズリと同じであった。これにより、アルハイゼンは教礼院がすべての黒幕であったと断定する。

教礼院はできる限り多くの過激派を動員し、この件のリスクを全てキングデシェレトの信徒に追わせようとしていた。「失踪者」は理想的な資源になり得る。一つの可能性として…失踪者の頭脳は、缶詰知識の抽出に使われる。缶詰知識は人の脳みそから抽出されたものであるという驚くべき推測がなされる。アルハイゼンはラザックは神の缶詰知識を抽出する過程で何らかのエラーが生じて放置されたと考えた。

狂った学者は森で「神の意識」に触れている、それこそが教礼院が欲しがっているもの。教礼院が、いかなる代償を払ってでも手に入れようとしている神の知識を何に使おうとしているのか。ここで、アルハイゼンの基本的な考え方が明かされる。「学術、知識…そのすべてには境界線がある。これを越えると、すべてを動かす「規則」や「秩序」は破壊されてしまう。これは本にある誤字と同じで、正されなければならないことだ。」

村長の家に戻って状況を整理する。放棄された病院は、教礼院が神の缶詰知識抽出のために使っていた。そして、犯人らが追及を逃れられた理由が、セノの行動が予測されていたことであると明らかになる。落ち込むセノ、しかし、状況を逆手に取り、行動ルートと逆をとることに。

捜索の過程で、砂に埋もれた神の缶詰知識の抽出装置を発見する。

言い争っている声を聞くとディシアとエルマイト旅団のラフマンであった。彼らが、この犯人を襲い、グラマパラを手にしていた。ラフマンはグラマパラがキングデシェレトの復活のために必要だと考えておりすぐには解放に応じなかったが、ディシアの覚悟により人質交換に応じることとなった。

集合場所につくも、ラフマンは1人の解放しか応じず、戦闘になる。戦闘中に砂が崩れ、飲まれたが、グラマパラから出た「淡い緑の光」に包まれ、皆が助かる。落ちた先には、キングデシェレトの遺跡の入り口があった。

遺跡の内部は、草神の力で満ち溢れていた。そして遺跡の最奥に、祭司カサーレの墓があり、以下のメッセージが込められていた。

知識の中に文明は生まれたが――同様に知識は文明を滅ぼせる
災難は知らずのうちに降臨した。それは、この世界に属さぬ知識。
キングデシェレトがこの世にもたらした「禁忌の知識」は疫病のように広がった
狂気なるうわ言が心を満たし、灰黒色の鱗が背中を覆った 
命を奪われたかのような大地に残るは、絶望的な静寂のみ
森のマハールッカデヴァータの助けがなければ、取り返しがつかなかっただろう
彼女が祭司を招集し、いくつもの神殿を建て、生命の神力を注いだ
災禍は奇跡的に食い止められ、文明の小さな火はアアル村に残ったが――「奇跡」も長くは続かない
禁忌の知識が存在する限り、それは永遠に「病巣」となるだろう
そして最後、砂漠の孤高なる…我らの王は…自己犠牲を選んだ
私は、数ある神殿の一つを守ることに余生を費やしたが、その責務もついに終わりだ
両眼を閉じれば、キングデシェレトに協力したあの高潔なる神のお姿が浮かぶ
あのとき禁忌の知識を根絶するため力を使った彼女は、幼子のような姿となった
不思議なことに 彼女を想うと、死が怖くなくなる…
感じるのだ…生命の息吹が私と共に眠ってくれると
砂漠の民たちよ、恨みを抱く必要などない。
この恩だけは永遠に忘れてはならない

ショックを受けるラフマン、しかし、驚くほどものわかりがよく、グラマパラを解放することを約す。仲間とも話し合わなければならないため、後日、ラフマンの拠点を訪れることになった。

拠点には捕まった教礼院の者がいた。モルギーとジュダール。そしてそこで、賢者たちの「プロジェクト」がようやくすべて明らかになった。教礼院は神の缶詰知識を抽出して、神を創ろうとしていた。

ジュダール:「教礼院では、世界をも変える偉大な計画を実施している。自らとスメールに属する、新たな神を創る気なんだ。表向きは栄えているように見えるが、マハールッカデヴァータが亡くなってから、スメールの学術が飛躍的な突破を遂げたことは一度もない…それに加え、近年は世界樹の枯凋問題が深刻化している。賢者たちもほとんど全部の方法を試したが、徒労に終わった。彼らの口癖は、「もしマハールッカデヴァータがいたら」だった…。そのとき、あるファデュイのメンバーが現れた。教礼院の者たちは彼を「博士」と呼んでいた…「博士」は…「神の心」を一つ持ってきて、教礼院内の研究環境を借りたいと言った。…やつは――「神を創る気はないか?」と聞いた。教礼院はまず、精巧な人形をもとに、長い時間をかけて「神の躯体」を作った。そして「花神誕祭の輪廻」を利用して夢境を収穫し、アーカーシャの出力効率を最大化した…「博士」の助けのもと、最大出力形態のアーカーシャは「神の心」に含まれる力の抽出に成功し、それを「神のコア」にした。その後、新たな神に「神の知恵」を授けるべきだという提議があった。そのために…大量の神の缶詰知識が必要だったというわけだ。

「賢者を倒し、神を救う」という目標に向けて、一向は団結した。

感想とか

「賢者を倒し、神を救う」というシンプルな目標に帰結し、分かりやすくなった話だったと思う。今までの疑問も解消したのでスッキリした印象。あとは、神を救出し、世界樹の問題を何とかするだけで、それが最終幕につながってくるでしょう。

マハールッカデヴァータについて
名前だけ聞いていた神であったがようやくその姿が明らかになる。一幕で「アフマルの目」がマハールッカデヴァータは裏切り者だといったが、事実は逆で、むしろ、キングデシェレトの招いた窮地を救った恩人であった。
パイモンが神像をみてこれはクラクサナリデビなのか、それともマハールッカデヴァータなのか?と問いかける場面があったが、「あのとき禁忌の知識を根絶するため力を使った彼女は、幼子のような姿となった」ということからもおそらくマハールッカデヴァータなのでしょうね。そもそも神像は誰がつくってるのかという疑問もありますが(そういえば、昔に不気味な「逆さ神像」なんかもありました)。

時系列
キングデシェレトが亡くなったのが数千年前の話、マハールッカデヴァータがカーンルイアの争いで姿を消したのが500年前とするとだいぶ間がある。
オベリスクの記述等からするとキングデシェレトの死後に王国は四分五裂し、そのまま衰退の道をたどった。幼子の姿となったマハールッカデヴァータはそのまま統治を続けたのでしょう。
それと魔神戦争について、他の国と比べると記述が少ない。マハールッカデヴァータが初代草神とされていることから、勝者はマハールッカデヴァータであったことがうかがえます。それがキングデシェレトの死の前後なのかはよくわかりません。後世の人が、マハールッカデヴァータの勝利=キングデシェレトの敗北であると考えた故に砂漠の民からは恨まれたのかもしれません。「砂漠の民たちよ、恨みを抱く必要などない」とカサーレがいっていることからすると相当早い時期から軋轢が生じていたようにも考えられる。そうすると、スカーレットキングの死→魔神戦争の終結→神像(幼子の姿)の建設なら時系列的にすっきりする。そこからまた成長したのかもしれない。
マハールッカデヴァータについては失踪した、死んだとどちらも言われていますが、森林の書でサルバに還ったと言われてるので、亡くなったと考えるのが自然でしょう。そうすると、ナヒーダとは何なのかが改めて疑問になってくる。
私はエルフがあの世界の中では特別な存在で何か理由があるんじゃないかと思ってたのですが、レイラが来てからひょっとしたらそこまで珍しくもないのかもしれないと思うようになりました。エルフの里出してお願いします。
「禁忌の知識」というからには、一度頭の中に入ってしまうと抜けないんだろうなと思う。手についた汚れなら洗い流せばいいけど、忘れたいものほど忘れられないのが人情でしょう(神ですが)。キングデシェレトは自らの存在を消すことで、「禁忌の知識」を追い出さざるをえなかった、そしてマハールッカデヴァータは記憶消去という手段をとった。
ここまで書いて気づいたが、500年前にも同じ状況になったんじゃなかろうか。マハールッカデヴァータは記憶消去という手段を取らざるを得なくなって、それで幼子の姿になった。マハールッカデヴァータ=クラクサナリデビはあるが、アランナラみたいに記憶は二度と戻らないのでしょう。

世界樹の枯凋問題
これが確実にすべてのキーになっている。魔鱗病、死域、砂嵐、地震が全部ここからつながっている。故に、解決するにはこの問題を何とかするしかない。
その原因といわれているのが話の中で出て来た、マハールッカデヴァータの汚染された意識、そして、キングデシェレトがもたらした異界の「禁忌の知識」
「マハールッカデヴァータが世界樹に残した意識は、まるで「汚染」されているかのように非常に危険な気配を含んでいる」。そして「世界が…私を…忘れて…」という世界樹から聞こえてきた声。
「地脈」はこの世界の記憶を吸収し続け、「世界樹」には古代から現代に至る世界のあらゆる情報と知恵が詰まっている。要は、マハールッカデヴァータの汚染された意識、そして、キングデシェレトがもたらした異界の「禁忌の知識」が世界樹というデータベースに記録されてしまっている。これを何とかしなければならない。
教礼院=悪にとらえられがちですが「世界樹の枯凋問題」という点において、根っこはナヒーダと共有しています。故に、賢者=悪とはいえないはず、アザール以外は。ここに賢者と手を取り合える未来が見えてくる。

オチ
大団円、ということで3幕のナヒーダが見ていた夢、「花の中で私は花壇の中央に座っていて、スメールシティの人々が手を繋ぎながら、私を囲んでくるくる回っていた…みんな、楽しそうだったわ。私は飾り付けられた巨大なフロート車の上で花の騎士ファーリスに高く抱えあげられて、子供たちにやるダーキャンディを投げてあげていた…」という部分が印象的だったので、オチとしてもう一度花神誕日を祝うような感じになるのかなと思ってたら、なんと誕生日に動画上げるという形で回収してきた。これは、予想外だった。

次の更新も楽しみ

ManQ

原神も3年目となり新しい楽しみ方を探すべくブログを始める。
ストーリーのテキストをじっくり拾って読むのにはまってます。
神話は詳しくないので頑張って調べてます。

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